▶︎すべての写真を見る 「30mens / 30days SNAP ~春アウター着回し術~」とは…… 誰が呼んだかブラッキー菊池。黒いアイテムを巧みに着こなすスタイリストの菊池陽之介さんは、この春の便利アウターにラグジュアリーメゾンのジャケットを指名。
これが一筋縄ではいかないユニークデザインだった。
<SNAP No.25>菊池陽之介さん 菊池陽之介●1979年生まれ。スタイリスト熊谷隆志氏に師事し、2004年に独立。雑誌やWEB、俳優のスタイリングなどを幅広く手掛ける人気者。キッズブランド「スムージー」も手掛ける。
【菊池’s セレクトアウター】ロエベのジャケット
フロントのルックスは、ミリタリーテイストが香るベーシックなコットンジャケット。色鮮やかなパッチが胸元に踊る以外は、だいぶシンプルに見える。
「と思うでしょ。ほら、後ろを見てみて。背中に持ち手が付いていて、全体がバッグになっちゃってます。超ユニークでしょ。シンプルなフロントデザインとのギャップが素晴らしい。ちなみに女子ウケも最高です」。
それはそれは。でも現実問題、後ろの収納部分に荷物を入れるわけにはいきませんよね。
「まぁ、そこはね。でも背中以外にも収納は多彩で、十分に手ぶらで出かけられます。背中のバッグデザインは重量があるぶんジャケット全体が少し後ろに引っ張れらて、着たときに自然と襟が抜けて見える。シルエットメイクという点でも、非常に実用的なんですよ」。
<15℃前後の日>全身黒でも重たく見えないフシギ
ジャケット/ロエベ、ニット/ドリス ヴァン ノッテン、パンツ/グラフペーパー、スニーカー/ヴァンズ×ネペンテス、ベルト/ビームスF×ウィリアム
ディテールがウルトラ級のジャケット以外にも、全身を黒で揃えた菊池さん。真っ黒でも重たく見えないのは、軽快に羽織ったアウターの着方をはじめ、さまざまなテクニックが駆使されているから。
「寒い日でもお腹が冷えないようにタックインしたハイゲージニットは、すごく軽いからカットソー感覚で着られます。パンツも同様に軽くて、ウール製なのにモタつかない。総じて、大人っぽく見えるのに軽快な素材感がポイントです」。
よくよく見れば、ベルトのバックルとタッセルローファーのメタルパーツがリンク。黒一色の中で、さりげないアクセサリー効果を狙っている。この辺もやはり、お上手だ。
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