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21世紀の120系プラドも、しっかり60風に

120系プラドは本来オーバーフェンダーが備わるが、それを外してナローボディにしている。ウインカーは北米トヨタのランクル60前期用の純正品。「FD-classic126」/フレックスドリーム

120系プラドは本来オーバーフェンダーが備わるが、それを外してナローボディにしている。ウインカーは北米トヨタのランクル60前期用の純正品。「FD-classic126」/フレックスドリーム


こちらも見た目はロクマルな雰囲気、だけどベースは2000年代に販売されていた120系プラド。

120系の吊り上がっていた目は跡形もなく、ボンネットやボディのサイドもパキッと仕上げられ、端正なロクマル風フロントマスクが備えられた。

もともと80(ハチマル)をロクマル風にした「FD-classic86」からスタートした、FD-classicシリーズ。しかし、気づけば80も生産終了から25年以上。ベース車自体もそろそろクラシックの世界に足を入れつつある。 

ラゲッジには引き出し付きベッドキットのARBドロワーが備わる。

ラゲッジには引き出し付きベッドキットのARBドロワーが備わる。


それに応じて80自体メンテにお金もかかるようになり、一方でクラシックなランクルの人気から中古車価格も高騰。FD-classic86を誰もが楽しめるような環境ではなくなった、というのがFD-classic126の開発背景だという。

確かに80よりも信頼度の高い、21世紀の車である120系プラドがベースだから安心だし、その割にロクマルのような武骨さも十分にある。


このように、見た目はクラシックだけど中身は若い世代のランクルが、現在どんどん増加中。

故障やメンテコストも含めて古いランクルを愛するのも一興だが、扱いやすい車体に古き佳きスタイルだけを享受するのもまた、賢い選択なのだ。

籠島康弘=文

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