「えんにち」に集まった親子たちの想い
超満員となった「えんにち」だが、イベントの本来の目的は「虐待を減らす」こと。もちろん、般若やZORNのライブを目当てにした来場者は多いが、話を聞けばやはりそれぞれ胸に秘めた想いがあった。
神奈川県から来た中村さんファミリー。
「子供と一緒に楽しい空間を共有できてすごく幸せでした。FOR CHILDREN PROJECTに共感できる部分は多いです。ライブに参加することで寄付ができたし、たとえ小さいことでも、自分たちにできることはあると思いました」(父、中村武志さん)。
静岡県から来た鈴木さんファミリー。
「普段は外出先で子供が泣いて困ることもありますが、今日は何も気にしなくてよかったので、安心して楽しめました。他の子供が騒いでいても“お互い様”ですからね。子供がこれだけたくさんいたので、うちの子も楽しめたと思います」(母、鈴木しのぶさん)。
「15時開演、19時半終演という時間も配慮があって、家族みんなで楽しめました。『みんなで子供を守ろう!』っていうプロジェクトに参加することで、娘との絆も深まる気がします」(父、鈴木達也さん)。
大宮から来た甲木さんファミリー。
「般若さんの『2018.3.2』は辛い曲なんで、正直、聞かないで飛ばしちゃうときもあるんです。でも、やってることはすごく共感できるから、こういうイベントに参加して、少しでも力になれたらと思って来ました」(父、甲木さん)。
「あばれる君のイシツブテのモノマネが面白かったです!」(姉、小学3年生)。
「テレビで見るあばれる君と同じで楽しかった!」(妹、小学1年生)。
松戸から来た押切さんファミリー。友達の子供も一緒に写真撮影。
「普通は子供と一緒にライブに来るのは無理ですよね。映画とかは一緒に行きますけど、ライブは初めてです。子供もみんな楽しそうで、私たちもストレス発散になりました。こういうイベントがたくさんあるといいですね。本当に最高でした!」(父、押切 実さん)。
都内から家族3人で参加した西池さんファミリー。
「虐待って見逃されがちだし、“かわいそう”で終わることも多いと思います。こうやって影響力のある人が立ち止まって意見を発信してくれるとみんなの目に留まりやすくなるし、『地域みんなで育てよう』っていうメッセージにすごく共感します」(母、西池智栄さん)。
「今日はZORNさん目当てで参加しました。ZORNさん自身はステップファーザーで血のつながってない子供も育ててるけど、“本当の親より絆が強い”とか“子供はいつまでも一緒にいられるわけじゃないから”とか、日常を大切にする歌詞が多い。自分と考えが似てるので、共感する部分が多いです」(父、西池 強さん)。
会場にはこんな親子の姿も。『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)ではモンスターとして般若とともにチャレンジャーを迎え撃ったラッパー、サイプレス上野と母親の明子さんである。
「今日は母ちゃんと来ました。般若くんに手紙を渡したいって言うんで連れてきたんですよ。本人はさっきからずっと『今日の最高齢だ』って言ってます。
手紙の内容は読んでないのでわかりませんが、般若くんの活動を新聞で知って感動したみたいです。『あの人は心が綺麗だ。あんたとは違う』って言ってましたね(笑)」(サイプレス上野)。
「一筆ですけどね。新聞で彼の活動を知ってビックリして。100円玉とか500円玉とか、何年もずっと貯めてた小銭があったので、寄付にちょうどいいと思って、お札に変えて手紙と一緒にお渡ししました。
ダンジョンに出ているときの般若さんはものすごく怖い方だと思いましたけど、すごく繊細で優しい方で、いつまでもこういう活動を続けていただきたいなと思って」(明子さん)。
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