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2023.02.12

ファッション

5歳でデニムに目覚め、小学生で5万円の501を購入。そんな男が「世界一」と呼ぶデニムとは



特集「プロご指名の本命デニム」とは……

古着店のバイイングやブランドのディレクションなど、さまざまな仕事に携わってきた大貫達正さん。根底にあるのは、幼少期から抱き続けているデニムへの情熱だ。

想いの強さは、2017年にデニムブランド、ウエストオーバーオールズを立ち上げたことからも汲み取れる。そんなデニムの申し子が今、ワードローブの主軸としてはくデニムとは。

大貫達正●10代の頃から原宿の古着屋で働き始め、若くしてバイイングも経験。28歳で独立を果たすと、数々のブランドのディレクションを担当し、2017年春夏にはウエストオーバーオールズをデビューさせる。昨年には“Trading Post(交易所)”をテーマとしたショップ、サンタッセを千葉県柏市に、同年7月には五本木にギャラリー&ショップ サンタッセをオープンさせ話題を呼んでいる。

大貫達正●10代で原宿の古着店で働き始め、若くしてバイイングも経験。28歳で独立を果たすと、数々のブランドのディレクションを担当し、2017年春夏にはウエストオーバーオールズをデビューさせる。昨年には“Trading Post(交易所)”をテーマとしたショップ「サンタッセ トレード」を千葉県柏市に、同年7月には茨城県つくば市にギャラリーショップ「サンタッセ ギャレリー」をオープンし話題を呼んでいる。

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5歳にして芽生えたデニム愛

なんと5歳ですでに「ジーンズ、ジーンズ」と口走っていたという大貫さん。両親とショップを訪ねては自ら好みのデニムを選び出し、その戦利品を友達に自慢していたという。



そして、小学校高学年になる頃には、早くも古着の魅力に目覚めたようだ。

「とあるドラマで、吉田栄作さんがリーバイスの501をはいていたんですよ。結構色落ちした、’80年代のアメリカ製ですね。自転車で街中を駆け回りながら、とにかくそのデニムを探しまくりました。

でも、普通のお店では全然売っていない。そうして雑誌などで調べていくうちに、どうやらそれは古着らしいことがわかったんです」。

そして、故郷・茨城にある古着店へと足しげく通い出す。



「つくばに『パラダイスバレー』という名店があって、初めてそこで色落ちのデニムを買いました。オーナーは『お前が買ったのは、501 ビッグEのAタイプと言われる貴重なものだぞ』って言っていましたね。

当時は価値なんてまったく理解していなかったんですけど、お年玉の5万円をはたいて購入して、そのあと親にめっちゃ怒られましたよ。『ジーパンが5万円もするわけない!』って(笑)」。

小学生でありながら、ゲーム機よりも高価なデニムを購入した大貫さん。まさに筋金入りだ。そんな大貫さんが古着のメッカ・原宿へ通い出すのは必然だった。



「情報も少ない時代でしたから、古着店へ行ってスタッフの方に教えてもらうしかありませんでした。中学校の頃、原宿の古着の名店『ヴォイス』のバイヤーをしていたワタナベマサキさんには、特に強い影響を受けましたね。

彼が雑誌でリーの101のセットアップを着ていたりするんですよ。リーバイスもいいけど、リーもいいな……って感化されました。彼には本当にいろんな古着屋に連れ行ってもらったのを覚えています」。


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