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オーダーメイドから学びの提供までサステナブルの試みは止まらない

デニムに合うアイテムも用意。リサイクルコットンとオーガニックコットンをミックスした生地で作ったポケットTシャツ。ソフトかつラフな味わいを併せ持つ独特の質感が魅力だ。1万1000円/ワンオーファイブ・デニムトウキョウ(ヤマサワプレス 03-5242-8377)

デニムに合うアイテムも用意。リサイクルコットンとオーガニックコットンをミックスした生地で作ったポケットTシャツ。ソフトかつラフな味わいを併せ持つ独特の質感が魅力だ。1万1000円/ワンオーファイブ・デニムトウキョウ(ヤマサワプレス 03-5242-8377)


「現在の商品ラインナップは、デニム生地を使ったアイテムと補修した『501』です。いわば私たちの思いを注いだ服。でも今後はお客さまの思いも受け止められたら、と考えているんです」。

それは洗濯を終えた「501」から好みの個体を選んでもらい、補修やサイズ直し、アイテムの作り替えといったリクエストに応えていくというもの。いわばデニムの“アップサイクル・オーダーメイド”。

サステナブルとファッションのワクワク感を両立させる、画期的な試みとなりそうだ。

またワンオーファイブでは、服作りを学ぶ学生たちにデニム生地を提供していることも付記しておきたい。いちカリキュラムとして、デニムからサステナブルを学んでもらうことがその目的。

現在、共立女子大学をはじめとして、3校との取り組みが決まっているという。

服作りを学ぶ学生たちにデニム生地を提供。ワンオーファイブのショップ内で開催された、共立女子大学のショーのひとコマ。

服作りを学ぶ学生たちにデニム生地を提供。ワンオーファイブのショップ内で開催された、共立女子大学のショーのひとコマ。


さて既にお気付きかと思うが、ワンオーファイブというブランド名は「501(ファイブオーワン)」を逆に読んだもの。デニムの再生を端的かつ効果的に表した、秀逸なネーミングだと思う。

「実は今、私自身がとてもワクワクしている計画があります。それは本国アメリカでの販売。『あなたたちが捨てたものを、日本の技術でこんなにきれいにしたんですよ』とアピールしたい。

何せ母体がプレスや検品の会社ですから、最後は美しく、安心安全な製品に仕上げて……『501』に“里帰り”させたいんですよね」。

One-o-Five DENIM TOKYO ワンオーファイブ・デニムトウキョウ
創業年:2020年9月
本社所在地:東京都足立区
従業員数:30名
店舗:国内1店舗とオンラインストア

Sustainable Keywords
・廃棄寸前のリーバイスの「501」を20トン購入
・環境にも身体にも優しい洗濯用洗剤を開発
・服作りを学ぶ学生たちへデニム生地を提供

(※)ファッションプレス
アパレル製品のアイロンプレス業務。ヤマサワプレスでは量産用と、より繊細な技術が求められるショーやウインドウ用プレスの両方を手掛けている。店頭の服にシワがないのは、工場から出荷されたあとにファッションプレスが施されているからだ。

品田健人=写真 加瀬友重=編集・文

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