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2022.10.02

ファッション

ウェルネスでサステナなブランド「テイクス」が“竹”という天然素材を選んだワケ

 

胸ポケット付きの七分袖Tシャツ。カラーは白、グレー、ネイビー、黒の4色。テイクスはほかのアイテムもすべてこの4色で展開する。多くの人に着てほしいという思いから、取り入れやすい定番色で揃えているのだ。各1万1000円/テイクス 03-5962-6430

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竹からできた服。そう聞くとどこかゴワゴワしたような、粗い感触の生地を想像してしまう。だが実際にテイクスのTシャツを着てみれば、そのイメージとのギャップに驚くはずだ。

しかしなぜ“竹”なのか。クリエイティブディレクターの染谷裕亮さんに詳しく伺った。

優れた抗菌・消臭作用を発揮する竹から生まれた素材とは?

1999年より開発が始まり今なお進化し続けている素材、TAKEFU。財団法人日本食品分析センターの抗菌テストで、MRSA菌(代表的な院内感染菌)の増殖を抑制することが実証されている。もちろん抗菌剤などは添加されていない、竹100%の天然素材。 

1999年より開発が始まり今なお進化し続けている素材、TAKEFU。財団法人日本食品分析センターの抗菌テストで、MRSA菌(代表的な院内感染菌)の増殖を抑制することが実証されている。もちろん抗菌剤などは添加されていない、竹100%の天然素材。 


まず染谷さんが見せてくれたのは、Tシャツの糸になる前の竹から生まれた繊維だ。

「私たちが使っている“TAKEFU(竹布)”です。特殊な技術で竹をレーヨン化したもの。吸水性、保温性、制電性を備え、優れた抗菌・消臭作用を発揮してくれるんです」。

絹のような光沢を持つこのTAKEFU。実はその優しい肌触りと抗菌作用から、医療用ガーゼへの使用を目指して作られた素材なのである。

TAKEFUの開発者、相田雅彦さんが設立したナファ生活研究所。マスクをはじめとしたTAKEFU製品を扱うショップも併設されている。

TAKEFUの開発者、相田雅彦さんが設立したナファ生活研究所。マスクをはじめとしたTAKEFU製品を扱うショップも併設されている。


開発者の相田雅彦さんは1997年にナファ生活研究所を設立。2009年に「竹から作る抗菌性を有するセルロース繊維の製造方法」の特許を、’11年に「殺菌竹繊維ガーゼ」の特許を取得した。

農薬や化学肥料を使わないオーガニックな竹こそ、医療や介護の現場で活用してほしい。そんな思いから生まれた素材なのだ。

TAKEFUの原料となるのは、中国の西部山域にて大切に育成されている慈竹である。チベットの雪解け水を得て旺盛に繁茂する。この慈竹の茎をチップに加工したのち、セルロースを抽出。それを繊維化したものがTAKEFUだ。

TAKEFUの原料となるのは、中国の西部山域にて大切に育成されている慈竹である。チベットの雪解け水を得て旺盛に繁茂する。この慈竹の茎をチップに加工したのち、セルロースを抽出。それを繊維化したものがTAKEFUだ。


ちなみにTAKEFUの原料となるのは、中国の西部山域で育成されている。我々がよく目にするやと違い、細くて節間が長い。漢方では解毒剤として古くから重用されてきた竹である。染谷さんがこう言う。

「日本では薬を飲むときに服用という言葉を使います。なぜ“服”の文字が使われるのか。それはかつて、人々は病気になると薬草を染み込ませた布を身に纏っていたことに由来するそうです。

’19年の2月にTAKEFUという素材と出合いました。そして私たちもまた相田さんと同じように、“竹を使った服で人々を健康にしたい”という思いを抱いたのです」。


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