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2022.08.30

時計

フルメタルのGショック「GM-B2100」。大人気の裏側に、必然と言えるルーツとこだわりがあった


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先日紹介した、フルメタルのGショック「GM-B2100」のファッション性と究極性。

今回はそのファッション性と究極性を実現した、Gショックの歴史とルーツ、そしてフルメタルでも耐衝撃構造を備えるための見えない“裏側”について徹底解剖しよう。

DW-5000からフルメタルへの必然的流れ

「GM-B2100D-1AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。7万1500円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)

「GM-B2100D-1AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。7万1500円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)


2019年、Gショックの新たなスタンダートとなるべく打ち出した「スリム&コンパクト」という明確なコンセプトのもと誕生した、デジタル・アナログコンビネーションモデル「GA-2100」。
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「GA-2100-1AJF」樹脂ケース、48.5☓45.4mm、クオーツ。1万4850円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)

「GA-2100-1AJF」樹脂ケース、48.5☓45.4mm、クオーツ。1万4850円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)


このGA-2100のルーツは、1983年に誕生した記念すべきGショック初号機「DW-5000」、続いて1989年に登場した初のアナログモデル「AW-500」にあり、無駄を省いたソリッドなデザインを継承している。

その証であるオクタゴンベゼルは、今ではアイコニックな存在として知られるようになった。

Gショック初号機「DW-5000」。※現在は生産終了

Gショック初号機「DW-5000」。※現在は生産終了



アナログモデル「AW-500」。※現在は生産終了

アナログモデル「AW-500」。※現在は生産終了


ケースサイズの小径化・薄型化の追求によって、GA-2100の基本設計は、カーボンファイバー強化樹脂ケースでモジュールを保護するカーボンコアガード構造、搭載部品の小径化と基板構成の最適化、高密度実装技術による薄型モジュールの採用という結論へ辿り着いた。

これにより、当時のデジタル・アナログコンビネーションモデルでは最薄となる11.8mmのケース厚を実現した。

発表と同時に完売店が続出するヒットを飛ばしたGA-2100は、名実ともにGショックの新定番となった。これを踏まえると、今回のフルメタル化は必然的な流れだったのかもしれない。

待望のフルメタルモデルGM-B2100は、シルバー、ブラックIP、ローズゴールドIPの3カラーで展開されている。

「GM-B2100D-1AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。7万1500円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)

「GM-B2100D-1AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。7万1500円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)



「GM-B2100BD-1AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。8万300円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)

「GM-B2100BD-1AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。8万300円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)



「GM-B2100GD-5AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。8万300円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)

「GM-B2100GD-5AJF」SSケース、49.8☓44.4mm、クオーツ。8万300円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)


タウンユース向けの外装に合わせて、正確な時を刻むBluetooth®搭載タフソーラー、スマートフォンアプリ(CASIO WATCHES)、暗所での視認性を確保するスーパーイルミネーターなどの機能を完備する。
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「耐衝撃のフルメタル」を叶えた見えないこだわり

GM-B2100が持つフルメタルシリーズならではの魅力について解説しよう。

樹脂からメタルへと変更する過程で、Gショックの開発チームは究極のタフネスを保つために、フルメタル耐衝撃構造を導入した。

このシステムは、2018年に発売されたGMW-B5000から始まり、ステンレススチール製のベゼルとケースの間にファインレジン製の緩衝撃パーツを実装し、モジュールを衝撃からガードする。

採用されているフルメタル耐衝撃構造。

採用されているフルメタル耐衝撃構造。


そこでの要となるのが、美観と機能向上の両立を目指した鍛造・切削・研磨などの技術である。
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GM-B2100を例に取ってみよう。

時計の顔であるステンレススチール製のベゼルケースは、ヘアラインとミラーの2つの仕上げを施し、新しい薄型モジュールを搭載することで、フルメタルシリーズでは最薄となる12.8mmのスリムなケースを形成。

フルメタルシリーズならではの仕様として挙がる、ステンレススチール製のねじ込み式のケースバック。

フルメタルシリーズならではの仕様として挙がる、ステンレススチール製のねじ込み式のケースバック。


ブレスレットはGMW-B5000からの設計を踏襲。

フルメタル耐衝撃構造に準じた強度にするためのラグ部の3本足構造に、ディンプル形状のステンレススチール製のバンドピースを製作することで樹脂モデルと異なるデザインに仕上げている。

バンドピースの縦幅を狭くすることでフィット感を向上させたブレスレット。

バンドピースの縦幅を狭くすることでフィット感を向上させたブレスレット。


インダイヤルと液晶部で異なる仕上げを用いた2枚構成の文字盤も見応えがある。インダイヤルリングは微細な挽き目と蒸着を施し、レザー溶接で盤面に固定。

複数形状の成形と緻密な表面加工は、山形カシオの精密金型技術によるものだ。インデックスや小針にも蒸着を施すことでベゼルケースとのトーンを整えるこだわりを見せた。

メタル製のベゼルケースと完璧にマッチする文字盤の仕上げ。

メタル製のベゼルケースと完璧にマッチする文字盤の仕上げ。


一部のファンの間で“カシオーク”と呼ばれるほどの熱狂的な人気を獲得しているGA-2100。

フルメタル化で生まれ変わったGM-B2100も、新たなブームを巻き起こすポテンシャルを大いに秘めている。


[問い合わせ]
カシオ計算機お客様相談室(時計専用)
03-5334-4869

戸叶庸之=文

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