ベージュ夜光パーツと粒状テクスチャーのアントラサイトダイヤルが、武骨な雰囲気を高める「Ref.5326」。リュウズだけで各機能を操作できる。K18WGケース、41mm径、自動巻き。971万3000円/パテック フィリップ(パテック フィリップ ジャパン 03-3255-8109)
▶︎すべての画像を見る 40代。そろそろゴールドを身に着けると貫禄が出る年頃だろう、などという思いがよぎる。Tシャツ&デニムの腕元に一本のゴールドウォッチ、なんて格好いいじゃないか。
ただ、悩ましいのがその色調だ。主張控えめでほのかに気品漂うホワイトゴールドか、もしくは、男の色気を高めてくれるピンクゴールドか。
例えば、パテック フィリップの新作。見た目は、ヴィンテージミリタリー風のパイロットウォッチ然としているが、年次カレンダーとトラベルタイムというふたつの複雑機構を備えた雲上モデル。
ヌバック仕上げのカーフストラップとも相まってなんともカジュアルな佇まいなのだ。見た目でそれとわからないホワイトゴールドケースの奥ゆかしさがたまらない。
一方、男性用腕時計の元祖的存在のカルティエが、その系譜を今に残す角時計の名作「サントス デュモン」のピンクゴールドケースにも心惹かれる。
ダイヤルに入る幾何学模様のデザインやリュウズのカボションが、ピンクゴールドによる色気に加えてファッション性も高めている。手巻きムーブメント「Cal.430 MC」を搭載。世界限定250本。K18PGケース、縦43.5×横31.4mm、手巻き。175万5600円[予価]/カルティエ 0120-301-757
同系統のベージュラッカーダイヤルとあって華やさが倍増するも、幅31.4mmと小ぶりにして7.3mm厚と薄型という軽快な仕上がり。そして、ダークグリーンのアリゲーターストラップがそのカジュアル感を加速させる。
夏の装いに加え、日焼けした肌にも映えることこのうえない珠玉のふたつ。着用する姿を想像するだけでハッピーになるが、悩む時間もまたハッピーというもの。