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壮絶ないじめ体験。失明しかけた過去



虐待ではないが、般若は小学時代に壮絶ないじめを経験している。

「小学校の学童クラブでいじめられていたんですよ。当時の僕は内気で、運動神経も悪くて、デブで。3年生になるまで、一個上のやつらにほぼ毎日標的にされて、ボコボコにされていました。しんどかったです。生きていて辛かったですね。

でも、子供だから死ぬなんて選択肢はない。8歳くらいまでは『この時間が永遠に続くのか』っていう感覚で生きていました」。

殴る蹴るは日常茶飯事。ひどいときはプールに沈められ、死の恐怖に直面したこともあった。木の枝が目に刺さり、失明しかけたときの記憶は今も悪夢で蘇る。

少年時代の般若はある日を境に、いじめっ子たちひとりひとりを個別に襲撃し、復讐を果たす。まもなく友達とサッカーに熱中し、ようやく「人生が始まった感覚」が得られたという。

しかし、凄惨ないじめ体験は確実にその人生に暗い影を落とした。



圧倒的な暴力を前に、子供は無力だ。

「街を歩いていると、子供をたくさん見かけるじゃないですか。中には過去の俺みたいな子供がいるかもしれないし、結愛ちゃんみたいに人目に触れない場所にいて、虐待を受けている子供がいるかもしれません」。

子供は環境を選べない。であれば、社会が子供の声なき声に気づかなければならない。

「だからみんな、もう少しだけ人に優しくなったらいいと思うんですよ」。

虐待やいじめをなくすことは、容易ではない。

それでも何か身の回りの異変に気づいたとき、誰もが一歩踏み込む優しさを持つことができれば、あるいは結愛ちゃんのような犠牲者は減らせるかもしれない。

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