オキニのメンテナンス塾●好きだけど洗い方がわからない。そんな服や靴、ありますよね? 洗濯の専門家にメンテナンスのハウツーを伝授いただこう。
冬にヘビロテしまくった「ダウン」や「中綿」アウター。シーズンを通しての大活躍と引き換えに、ちょっとヘタレてきたな……と感じる人も多いはず。ここはひとつ、衣替えをする前にキレイしておきたい。
「クリーニングに出す」というのもひとつの手だが、本当の正解は「コインランドリーでクオリティ高く仕上げる」らしい。ふむ、手間もコストも節約できるなら最高。
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そんなわけで向かったのは、「バルコ ランドリー プレイス 代々木上原」。
ここでは、洗濯物を洗う前に問診し、最適な洗い上がりになるようアドバイスしてくれる専門家がいるとか。さっそく見てもらおう。
まずは問診スタート
![竹下みづきさん●「バルコ ランドリー プレイス 代々木上原」のストアマネージャー。持ち込まれた衣類の状態に応じて、最適な洗濯プランをアドバイスしてくれる。](https://images.oceans.tokyo.jp/media/article/39345/images/editor/b332336b00a78a847585d5cff31e00cc96e44d55.jpg?h=866)
竹下みづきさん●「バルコ ランドリー プレイス 代々木上原」のストアマネージャー。持ち込まれた衣類の状態に応じて、最適な洗濯プランをアドバイスしてくれる。
「ワンシーズン着たダウンや中綿のアウターは、知らない間に溜まった油分や水分のせいでクタッとしています。それらをしっかり落とすことで、本来のふっくらとした質感を復元することができるんです」と、ストアマネージャーの竹下さん。
この日持ち込んだのはコレ。
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ヴィンテージ界でも人気のミリタリーアウターをベースにした一着。中綿は「プリマロフト」で、表地は2種のナイロンが使われている。
これまでは毎シーズン、衣替えの際にはクリーニングに出し、一応メンテナンスは行ってきたつもりだが、ボリューム感はすっかりなくなり、表地のシワも目立つ。かなりお疲れの様子だ。
![中綿がヘタレているのが一目瞭然。](https://images.oceans.tokyo.jp/media/article/39345/images/editor/fa5b976f20db5b66a5a30d218b9c0ad1ec04434d.jpg?w=850)
中綿がヘタレているのが一目瞭然。
これをどうするのか? 「ランドリーマシンに入れる前に、やっておくべきことがいくつかあります」と竹下さん。
事前に毛玉を取り除くべし
例えば、脇の下や肩まわり。つまり、着用時に否応なく擦れが生じてしまう箇所だ。生地が薄くなるほどダメージを受けている部分はさらに劣化するリスクがある。
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「素材によりますが、毛玉ができていたら事前に取っておくのがいいでしょう。これは一般的な食器用スポンジなどの裏側(固い方)を使って、優しく擦れば簡単に取れるんです」。
![よくよくチェックすると、冬の間は気にも留めなかったダメージがあちこちに。](https://images.oceans.tokyo.jp/media/article/39345/images/editor/6ac46907f39dde31a5bacca7377b8b23ca197589.jpg?h=871)
よくよくチェックすると、冬の間は気にも留めなかったダメージがあちこちに。
持ち込んだアイテムの場合、バッグを背負っていた肩部分にも毛玉が。ここもしっかり除去しておく。
ジップや面ファスナーは全部止めておく
洗濯では、生地の擦れは多少なりとも起こり得るし、汚れを落とすためにマシンによる振動も加わる。
ジップや面ファスナーといった便利なギミックも、ランドリーマシンの中で擦れれば生地を傷つけかねない。諸刃の剣となる可能性があるのだ。
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「面ファスナーの特に硬い方はダメージを与えるリスクがあるので、しっかり止めておきましょう。
インナーフードは基本、出して洗うのが望ましいのですが、ジップや面ファスナーなど、収納の仕様によってはしまって洗うほうが良いと思います」。
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今回の場合、インナーフードを取り出すことで面ファスナーが生地を擦ってしまうリスクがあるので収納したまま洗濯へ。
また、洗濯による表地の劣化を防ぐには生地を裏返して洗うのが有効だが、裏地にメッシュのようなデリケートな素材が使われていたら要注意だ。ランドリーマシンの中で擦れて傷つくことがあるので、裏返さずに洗うほうがリスクが少なくて済む。
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ちなみに、機能性アウターによく見られるドローコードは、リセットして生地をフラットにしておくと汚れが落ちやすい。
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