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2022.03.17

メルセデス「Gクラス」のピックアップは、格好良さもスペックもモンスター級だ

フロントグリルをはじめ、オリジナルのカーボン製パーツがたっぷり備わる。

フロントグリルをはじめ、オリジナルのカーボン製パーツがたっぷり備わる。


ジープのラングラーをピックアップトラックにした、グラディエーターが人気だ。

武骨なSUVに荷台が備わると、やけにカッコ良さが増すけれど、実はメルセデス・ベンツGクラスにもピックアップトラックがあるって、知ってる!?

ブラバス謹製のピックアップカスタム

手掛けたのはブラバス。メルセデス・ベンツのチューニングで有名なメーカーであり、スマートのブラバス仕様が日本でも販売されていたから、その名を知る人も多いだろう。

同じようにメルセデス・ベンツのチューニングで名を馳せたAMGは、現在メルセデス・ベンツの傘下に収まっている。

しかしブラバスは独立性を保ち、今ではAMGが手掛けたハイパフォーマンスなメルセデス・ベンツ車を、より破壊力あるモンスターマシンにするなどその手腕を遺憾なく発揮している。

テールゲートには「BRABUS」と「800」が掲げられている。

テールゲートには「BRABUS」と「800」が掲げられている。


そんなブラバスが2020年に発表したのが、現行型GクラスのG63のピックアップトラック、ブラバス 800アドベンチャーXLPだ。

さらに2021年には、ブラバスのイメージカラーであるブラックに内外装を統一したブラバス 800アドベンチャーXLPスーパーブラックも登場した。

800という数字が示す通り、ベースの最高出力585ps/最大トルク850N・mを、800ps/1000N・mにまで高め、キャビンはそのままにして荷台を作るため、ホイールベースが500mmも延長されたモンスターGクラスだ。

電動格納式のサイドステップを備えることもできる。

電動格納式のサイドステップを備えることもできる。



ビッグサイズだけど、“大味”にあらず

全長もGクラスより約700mmも伸びた大型なSUVなのに、0-100km/h加速は4.8秒とスポーツカー並みだ。

ただし、過酷なオフロードも走れるよう最低地上高が490mmまで高められているので、あまり速度を出すと揚力が生じて飛んでいってしまうからだろうか、最高速度は210km/hでリミッターが効くようになっている。

内装もブラック一色。最高級のブラックレザーとアルカンターラ、ブラックカーンボンで覆われる。

内装もブラック一色。最高級のブラックレザーとアルカンターラ、ブラックカーンボンで覆われる。


そんなモンスターマシンを操る快感を耳でも感じられるよう、排気管にはブラバスオリジナルのバルブが内蔵されている。

このバブルのおかげでアクセルを踏みつけるほどに、体まで震えるような大迫力のV8ツインターボエンジンのサウンドが鳴り響く。

そのいっぽうで、街中などを走る際に便利な、ささやかサウンドバージョンに切り替えられるという小ワザも備えている。

ベッドにはブラック塗装された燃料缶やスペアタイヤが備わる。

ベッドにはブラック塗装された燃料缶やスペアタイヤが備わる。


Gクラスの後ろに“追加”されるカタチで備えられたベッド(荷台)はブラバスオリジナルだ。基本はスチールだがベッドサイドにはカーボンが採用されている。

またベッドライナーはブラバスの船舶部門が持つボート製造のノウハウが活かされているという。

もちろんエクステリアはいかにもブラバスな仕事が施された。

オリジナルの迫力あるフェンダーが備わることで、全幅は現行型Gクラスより+116mmの2100mmまで拡幅されている。さらにフロントには4.5tの牽引力を備えたウインチが装備され、またユーザーがルーフテントを装着することを想定し、大きなルーフラックも備わる。

センターコンソールに備わる時計はパネライだ。

センターコンソールにはパネライ製の時計が鎮座する。


武骨なGクラスに、超クールなアドベンチャーテイストが備わった800アドベンチャーXLPスーパーブラック。

雪山やサバンナ、ジャングルといったアウトドアシーンだけでなく、高級ホテルの前でもサマになりそうな一台だ。

籠島康弘=文

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