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再燃したバイク熱が一度は冷めたものの……


「2014年、岩手県の陸前高田に災害派遣で2年ほど赴任することになりました。そのとき、ほぼ不動車になっていたあのXR250も持って行ったんです」。



すっかり不動車になっていたXR250は、バイクショップに持ち込まれて無事復活。休みの日には林道ツーリングを楽しむようになっていた。

だが、東京出身で方言を話さない増田さんは“ツーリングで遠方から来ている人”と思われたのか、林道で出会ったバイク乗りに声をかけても仲間が増えなかったそう。



「でも、赴任先から全日本モトクロスが開催される『スポーツランドSUGO(宮城県)』や『藤沢スポーツランド(岩手県)』までが近かったんです。そこで東京に住む妻を呼んで一緒にモトクロス観戦に行ったりして、バイクライフを満喫していましたね」。

その頃、実は奥さまの美由紀さんも、以前から趣味だったロードバイク(自転車)に乗り、サイクリングコースのある河川敷から見えるモトクロスを見て「楽しそうだな」と思っていたとか。そんなシンクロもあって、モトクロス観戦はすんなりと夫婦共通の楽しみになっていった。

そして2016年、任期を終えた増田さんは現在も住む東京の我が家に帰ってくる。



「東京に帰ってからも、モトクロス観戦は続けていました。ある日、埼玉県で行われた全日本モトクロス観戦の帰りに『妻用に』と見に行ったバイク屋で、ホンダ・XR230を見つけまして、即決で買ってしまいましたね」。

20代で中型免許を取ってすでにバイクに乗っていたという美由紀さんはXR230、増田さんは父親から譲り受けたXR250に乗るようになり、ふたりの趣味は“見る”から “する”に変わっていく。



「それからはいろんな所に夫婦でツーリングに行きましたね。妻のバイクを買ったショップの人も非常に気さくで、オフロード話はすごく盛り上がるし、ツーリング仲間も増えて、休日がとても楽しいものになりました」。


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