当記事は「FLUX」の提供記事です。元記事はこちら。 ハワイらしいモチーフが土産としても人気のメイド・イン・ハワイのブランド「ジャナ・ラム」。テキスタイルデザイナーはブランド名の通り、ロコガールのジャナ・ラムさん。ハッピーなプリントのインスピレーションとブランドができた転機とは。
夜、夢うつつの中で、ジャナ・ラムさんの心にイメージが浮かぶ。椰子の葉やプルメリア、パイナップルや貝殻が見えてくる。暗闇で目が覚めたら、ベッドから這い出して記憶から抜け落ちる前に夢で見たものを紙に描き取る。
ラムさんがパステルカラーで描く花や貝殻、葉の幾何学的なパターンに、夢見るようなはかなさを感じるのはこうして描かれるからだろう。
テキスタイルデザイナーのラムさんは、サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学で触覚芸術を学んだ。ハワイカイにあるスタジオ兼自宅には、ロール状に巻かれた鮮やかなファブリックが溢れ、ハンドバッグ、ピローケース、パレオに仕立てられるのを待つばかりだ。
ラムさんは、手を休めることなく新しいプリント生地のアイディアをスケッチしている。少人数のお針子さんやカラリストからなるチーム体制で、自宅のリビングルームから数歩のところで彼女の作品の多くが手作りされている。
夢に現れるデザインのように、ラムさんのビジネスは思いがけないところから始まった。2010年に夫とハワイに戻ってきたが、ふたりとも無職で、世界金融危機の余波を受けていた。「皆解雇され、経済が低迷していました。何をしたら良いのか、わからなかった」とラムさんは回想する。
そんな中、プリント台を作って、テキスタイルプリントを始めるよう熱心に勧めたのは夫だった。2010年の11月までにデザインをまとめたポートフォリオを作り、あるブティックのオーナーに見せたところ、そのブティックに置くハンドバッグの制作を委託された。
7年が過ぎ、ふたりの子供がよちよち歩くころになると、ラムさんの趣味は、立派なアクセサリー製作会社へと成長を遂げた。ノードストロームをはじめとする大型店舗でも取り扱っているほどだ。
それでも、ラムさんのデザインがハワイの生活に根ざしたものであることは変わっていない。彼女が扱うモチーフは、自宅を取り囲み青々と茂る木々、長く続くビーチにインスパイアされたものだ。モザイク状のパターンは、1920年代以降、ハワイの文化を担っているアロハプリントへのトリビュートでもある。
「すべてがハワイらしさに溢れています。だからといって、そればかりに固執したくはありません。ハワイが私であり、プリントに込める想いなのです」とラムさんは語った。その明るいデザインに、彼女が心に描くハワイの姿が宿っている。
詳細は、
janalam.com 又は
@janalamへ。
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