OCEANS

SHARE

2020.10.05

からだ

「16時間断食」の効果とは? “空腹の時間”が生み出す科学的メリット

食べたいけど太りたくない、という欲望をかなえる「8時間食事術」についての全貌は前回明らかになった。
1日のうち8時間であれば何を食べてもOKだという根拠は、16時間食べない時間を作る“間欠的ファスティング”、すなわち断食にあると医学博士の青木厚先生はいう。
「空腹の時間は、脂肪を燃やすだけでなく、体の内側から若返り、病気や老化を遠ざける効果があるんです」。
この食事法、いったい一石何鳥あるんだろうか。先生教えてください!

話を聞いたのはこの人!

青木 厚(あおきあつし)●あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長、医学博士、日本糖尿病学会専門医・指導医、日本内分泌学会専門医。専門の内分泌代謝の知識を生かして日本ではあまり認知されていない、栄養・代謝によるがん治療・がん予防をライフワークとしている。著書に『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム刊)。

空腹感が指令!“オートファジー”の発動

今世界的にも注目が高まっている間欠的ファスティング。最後に食べ物を口にしてから10時間が経つと、肝臓に蓄えられた糖がなくなって脂肪が分解されエネルギーとして使われる。さらに、注目すべきはそのあとだ。
「空腹が16時間続くと“オートファジー”が働きます。人体の古くなった細胞を、内側から新しく生まれ変わらせる仕組みです。自食作用とも呼ばれており、壊れた細胞をお掃除してくれるんですよ。
さらに、その不要なものを材料に新たなタンパク質を作って、細胞がどんどん生まれ変わっていくので肌つやもよくなりますし、体内からアンチエイジングの効果が得られます」。
食べない時間を増やすだけで、脂肪は燃やすわ細胞は生まれ変わるわで願ったり叶ったりだ。
ちなみに、2016年に東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受け、世界的に注目された研究が、このオートファジーである。
「オートファジーは、体や細胞がストレスを受けても生き残れるように体内に組み込まれたシステムです。飢餓状態になったときこそ働きが活発化し、ものを食べないことでしか誘発できません」。
8時間食事術を始めたばかりの人は、16時間の空腹に慣れない人が多いそうだが、こうして体の中でオートファジーが現れ、新しい細胞に生まれ変わっていくイメージを持つことができればぐっと堪えることができるだろう。


2/2

RANKING