コーヒーの濃い・薄いの好みは、人それぞれ。家のドリップコーヒーで濃度を調節しようと思ったら、これまでは豆の量を変えるしかなかった。だが、こいつの登場でそれが変わる。
コーヒーの濃さを自由に変えられる「ドリルドリッパー」だ。
このアイテムを生み出したKOANDRO(コアンドロ)は、「むずかしいCOFFEEをみんなのものに。」というビジョンのもと、おいしいコーヒーを誰もが楽しめるようになるプロダクトを生み出す日本のコーヒー機材メーカー。このドリルドリッパーを使えば、プロだけの特権だった「お湯とコーヒー豆が触れている時間の調節」が誰にでもできるようになる。
仕組みとしては、3種のアタッチメントを交換することで、お湯の落ちる速度を3段階で切り替えられるというもの。お湯の流れが早ければ薄く、遅ければ濃くなる塩梅だ。
お湯の出口となる重要パーツのアタッチメントの穴は、0.01ミリレベルの精度で直径サイズを設計。さらに精度を高めるため、細かな形状を精密に出せる耐熱プラスチックを採用するなど、マテリアル選びまで緻密に行われている。
アタッチメントの交換をするパーツは、慣れ親しんだペットボトルのキャップのような形状。日常の動作に溶け込みつつ、防水性・気密性も担保し、水漏れにも強い。名前の「ドリル」も、この回す動作に由来しているという。
例えば、朝には薄めに淹れたコーヒーでさっぱりと、夜は濃く淹れて深い余韻まで味わう。そんなシチュエーション別の調整も、豆の種類や量を変えずにできる。簡単にプロのようなコーヒーの楽しみ方ができるのだ。
過去のドリップを評価して、淹れ方のアドバイスをしてくれるIoTアタッチメントも開発中とのことで、今後もドリップコーヒーの世界はまだまだ広がりそうだ。
ラーメン屋のごとく「俺、味濃いめで」なんて会話が、コーヒーにおいても行われる日は近い。
[問い合わせ]コアンドロhttps://koandro.com中山秀明=文