O父CHANSとレジャー【キャンプ編】 Vol.5
親子で野外レジャーを楽しむなら、キャンプがいい。ゼロから一緒にテントを建て、メシを作り、焚き火の熱をゆったりと浴びる。子供はオヤジの技を盗み、自然との触れ合いを経験する。今回取り上げるのは、“リビングづくり”に必要なチェア&テーブル。一見すると機能に大差はないと思いがちだが、実はキャンプのスタイルを決める重要なポイントなのだ。
「O父CHANSとレジャー【キャンプ編】」をはじめから読むキャンプの花形ギアといえばテントだが、主な役割は寝泊まりする“寝室”。もっともキャンプらしい時間を過ごすのは、タープの下にチェアやテーブルを並べた“リビング”だ。
ならば、より充実したファミリーキャンプライフを過ごすため、リビングギアにはこだわりたいところ。アウトドアブランド・Coleman(コールマン)に務める山中隆司さんに、チェア&テーブルの選び方とおすすめギアを教えてもらった。
チェアの高さでスタイルチェンジ。ハイorロー、どちらで楽しむ?
「タープの下にチェアやテーブル、ランタンなどを思い思いに並べ、居住空間をつくります。食事をするのも焚き火をするのも、拠点はその“リビング”。最も長く過ごす場所だから、ギアも気に入ったモノで固めたいですね」(山中さん、以下同)。
そんなチェア&テーブル、キャンプの楽しみ方を左右するほどの重要性を持つ。実はキャンプのスタイルは、座るチェアの高さに応じてガラリと変わるのだ。自宅のダイニングのような高さの「ハイスタイル」と、地面に座り込むような目線になる「ロースタイル」では、見える世界が全く違う。
「立ったり座ったりしやすいハイスタイルは、大人にとって日常生活に近い感覚。一方のロースタイルは、頭上が一気に広がって開放感を味わえます。親子キャンプなら、おすすめはロー。子供は低いチェアのほうが快適だし、親も“子供目線”になるから近い距離感で楽しめます」。
事実、近年は子連れキャンパーを中心にロースタイルがブーム。不思議とくつろいでしまう心地良さは、一度ハマると抜け出せない。ただし、子供がローチェアを使用する場合の注意点もある。
「子供のチェアで避けたいのは、座面が沈み込むタイプ。深く腰掛けてリラックスできる反面、勢いよく立ち上がるとチェアごと手前にひっくり返ってしまう危険性もあります。子供は活発に動き回るので、座りやすくて立ちやすい座面の張ったタイプを選びましょう」。
たとえば、左の「ツーウェイキャプテンチェア」。高さを2段階調節でき、ハイ・ローどちらにも対応する万能選手だ。子供の成長に合わせてハイスタイルに移行してもいいから、長年連れ添う“相棒”となるかもしれない。耐荷重も100kgと十分で、安心感ある座り心地。
ロースタイルに絞るならば、右の「コンパクトフォールディングチェア」も見逃せない。座面の高さはわずか28cmで、地面スレスレに座れる、これぞローチェア。小ぶりなサイズ感は子供にも親しみやすい。
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