男が羨望の眼差しを向けるものは決して理屈なんかじゃない。力強く勇ましい風格であったり、強靭で堅牢なスペックであったり、普段は使うことのないようなプロフェッショナル機能であったり。
いわば非日常を感じてしまう、規格外の存在に心奪われてしまうものだ。僕らの本能を無条件に刺激する、そんな時計を集めてみた。
【上】 力強さに満ちた漆黒の角形時計 GIRARD-PERREGAUX ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ 緩やかに曲線を描いた角形デザインに力強い存在感を宿すヴィンテージ 1945は、ロレアートと並びブランドのアイコンともいうべき時計だ。今作では、70周年を迎えた一昨年に登場したハーフスケルトンダイヤルモデルのケース素材にチタンを採用して、ブラックDLC加工を施すことで本来のクラシックテイストをモダン&マッシブにガラリと刷新した。チタンケース、縦36.1×横35.25㎜、自動巻き。200万円/ソーウインド ジャパン 03-5211-1791
【中央】 優雅なマリンスタイルに秘めた"鋼の体幹" OMEGA オメガ/シーマスター アクアテラ マスター クロノメーター ひけらかすのではなく、内に秘めてこそタフネス、男らしさでもある。それを教えてくれるのが、1万5000ガウスという高耐磁性を備えたマスター クロノメーターを取得するオメガの時計。鍛え抜かれた体幹のような魅力を持つ一方で、ケースサイズをより小ぶりにしつつ、ベゼルデザインもシンプルに。SS×K18セドナゴールドケース、38㎜径、自動巻き。78万円/オメガ 03-5952-4400
【下】 名ばかりのミリタリーを超えた真の強者 BALL WATCH ボール ウォッチ/エンジニア ハイドロカーボン デブグル 米海軍特殊部隊「デブグル」が開発を要請したのは、高さ10mからの落下に耐える強靭な腕時計だった。これに対し、文字盤を囲んだ赤いエラストマー素材でムーブメントと文字盤への衝撃を吸収。そして、シンプルながらも屈強さを増したスクリュー式リュウズガードや、巻芯との接続部にスプリングを内蔵したリュウズは防水性と耐衝撃性を両立。SSケース、42㎜径、自動巻き。23万円/ボール ウォッチ・ジャパン 03-3221-7807
金メダル獲得を支えた32gの超軽量 RICHARD MILLE リシャール・ミル/RM 67-02 オートマティック ムタズ・エサ・バルシム ハイジャンプ カーボンTPT®ケース、縦47.52×横38.7㎜、自動巻き。1390万円[予価]/リシャールミルジャパン 03-5807-8162 32gの超軽量を実現するために採用された素材はカーボンTPT®。さらに新開発ストラップはシームレスで滑らず高いフィット感を誇る。これを腕にした走り幅跳び選手ムタズ・エサ・バルシムは見事、世界陸上選手権2017で金メダルを獲得したのである。
腕時計初搭載の機構に大空への憧れを込めて HAMILTON ハミルトン/カーキ・X-ウィンド SSケース、44㎜径、自動巻き。18万円/スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7371 大空への憧れを形にした航空時計は、男心を掻き立てる。ハミルトンが採用した偏角計算機能は、内蔵ベゼルに飛行時に受ける横風を入力して、クロノディスクにより航空機の機体の向きと進行方向のなす角度が算出できるというものだ。調節用の左リュウズも精悍な個性を演出する。
歴史に培われた信頼のグランブルー SEIKO PROSPEX セイコー プロスペックス/SBDC053 SSケース、42.6㎜径、自動巻。8万円/セイコーウオッチ 0120-061-012 ダイビングコンピューターがどれだけ進歩しても、ダイバーズウォッチは欠かせないという声が多い。デジタルにはない、進み続ける針が信頼の証しとなるからだ。安定感あるスタイルには初の国産ダイバーズを手掛けた自信が漂い、青文字盤が深海へ誘う。
4つの時刻をひとつのムーブメントで MECCANICHE VELOCI メカニケ・ヴェローチ/アイコン チタンケース、49㎜径、自動巻き。88万円/ビックグローブ 03-3401-8006 クルマの持つスピード感やメカニカルな世界観を腕時計で表現する、ブランドのフラッグシップモデルがさらに歩みを進めた。文字盤に備えたユニークな4カ国時間帯表示はひとつの機械式ムーブメントで制御され、パワーリザーブも40時間にアップした。