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2017.05.11

キャンプに行けちゃう異色のフェラーリ!「GTC4ルッソ」とは?

F1の絶対王者であり、市販車においても最高速度は300㎞/hを超える超高性能なスポーツカーを製造するフェラーリ。“走りを第一”と考えるブランド哲学から生まれるクルマは、最高にエキサイティングなドライビングを楽しめる半面、実用性においてはやや不向きな部分があるのも事実。
しかし、昨年発売された「GTC4ルッソ」は、これまでとは少し違ったコンセプトから誕生した、新世代のフェラーリとでもいうべきモデルなのである。

まず、目に留まるのはそのボディ形状。広い荷室を確保し、キャンプ道具やリアシートを倒せばサーフボードだって積むことができる。
最新の4WDシステム「4RM Evo」が装備されたことも特徴だ。フェラーリが特許を取得した4WD機構で、雪道やウエット路面でも優れた操縦安定性と車両コントロールを実現した。
そして最も魅力的なのが、車名の「4」が意味する、フル4シーターのキャビンだ。スポーツカーによくある後席が窮屈な「2+2シート」ではなく、大人4 人がゆったりと乗れる。
つまり、このGTC4ルッソなら、荷物が積めて、家族や仲間と出かけられる。そして悪路だって走行可能というわけだ。これってアクティブライフを謳歌する、多くのオーシャンズ世代が理想とするクルマ。もちろん、フェラーリが伝統とする比類なき速さとエレガンスを継承しながらの、この実用性。フェラーリでサーフィン、キャンプ、家族旅行。想像するだけでもワクワクしてこない?

フェラーリ GTC4ルッソ
フェラーリ初の4WDモデル、シューティングブレークスタイルを採用した「FF」の後継モデルとして昨年登場。乗る人を高揚させるエキゾースト音や圧倒的な加速力を実現する6.2LのV12エンジンにラグジュアリーなインテリアは、実用度の高いクルマとはいえスーパーカーそのもの。また、より都市生活者へ向けた日常使いのモデルとして、後輪駆動の3.8L、V8ツインターボエンジンモデル「GTC4ルッソT」が追加ラインナップされた。GTC4ルッソは3470万円、GTC4ルッソTは2970万円。
 

4つの視点からGTC4ルッソを徹底解剖!

1.スポーツ性とGT的要素を融合させたデザイン

実用的であり、ロングドライブにも適した広い荷室やリアシートが確保できるシューティングブレーク。そんなボディ形状を採用しながらも、フェラーリが伝統とするスポーツ性能と美しさを継承している。また、クーペのようにリアに向かってルーフがなだらかな曲線を描いているのも特徴だ。
2.V型12気筒エンジンにオフロードも走れる走行性能

最高出力690PS 、0→100㎞/h 加速3.4秒、最高速度335㎞/hといった速さに関する数字はまさに超高性能スポーツカーそのもの。また4WDに、4WS(4輪操舵)を組み合わせたシステムは同社初となる。砂浜や雪道など、あらゆる路面に対応するためであり、同時に安全性と速さにも直結しているのだ。
3.大人4人がゆったり座れて荷物も積める広い居住空間と荷室

後席足下のスペースも広く、大人4人でのロングドライブも楽々可能。また、荷室の積載量は通常時450ℓだが、後席を倒せば最大で800ℓに。この居住空間や積載量は、フェラーリでは唯一。普段の買い物からアウトドアまで使える、オールラウンダーだ。
4.パッセンジャーディスプレイが装備された先進的なコクピットシステム

ウインカーをボタン式にして、極力ステアリングから手を離さずに運転ができるのもフェラーリ車の特徴。ナビ&インフォテイメントシステムはHDタッチスクリーン式パネルで、Apple CarPlayにも対応している。また、ドライバーと同じような感覚を共有できるよう、助手席前にも8.8インチのディスプレイを用意。エンジン回転数やスピートなどが表示される。
“一部の特別な人だけが乗るクルマ”から、“より多くの人にフェラーリ”を。生粋のスポーツカーとはひと味違う、フェラーリのなかでは特異な存在ともいえるこのクルマは「まさにオーシャンズ世代がターゲット」だ。「フェラーリ=スーパーカー」だけで語るのは、もう昔の時代の話なのかもしれない。
鈴木 新(go relax E more)=写真


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