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2020.03.12

時計

時計界の散財王が語る。大人がハマる「カジュアルウォッチ」の世界

コスパ良しな「コレ買っ時計」とは?
腕時計とひと口に言っても、その世界はびっくりするほど奥深い。シンプルな3針や誰もが知るブランドの定番から、最先端のスマートウォッチ、宇宙船に使われるような素材で作られたもの、はたまたウン億の値段がつくような複雑時計まで。とにかく多種多様だ。
その複雑な時計を大きく2つに分類するなら、高級時計とカジュアルウォッチという分類になる。
本特集で光を当てるのは、カジュアルウォッチ。
高級時計はわかる。その名のとおり高い時計だ。じゃあ、カジュアルウォッチって? 見た目の話? 単純に安い時計?
まずはその辺りの疑問を、オーシャンズwebの「時器放談」で論客をお願いし、時計への類稀なる好奇心を持つ“時計界の散財王”ことエディターの安藤夏樹さんに聞いてみた。
[教えてくれたのはこの人]
エディター 安藤夏樹さん
1975年、愛知県生まれ。ラグジュアリー雑誌の編集を務めたのち、現在はフリーの編集、ライターとして活躍。時計だけでなく木彫り熊収集家など、幅広い見識と強い探究心を持つ。
 

そもそもカジュアルウォッチってなに?

「わかりません(笑)。いや、もちろん値段で分けることは可能だけど、正直難しいんですよ。例えば1本何百万円がスタンダードな歴史あるスイスブランドのエントリーモデルの中にも10万円くらいで買えるものはある。でもそれがシンプルな三針モデルだとしたら、必ずしもカジュアルウォッチとは言えないですよね」。
確かに。ということで、安藤さんと話すこと1時間弱。ようやくカジュアルウォッチの定義が固まってきたので発表したい。それでは安藤さん、どうぞ。

「ずばり、デザインや機能に“遊び心”を感じられる時計、かな。もともとのアイディアはすごく真面目でも、今見ると楽しくなるという言うか。それがカジュアルウォッチです。というより、今回はそう決めましょう(笑)! ジュエリーとコスチュームジュエリーの関係に近い。もちろん値段も重要ですから、今回は実勢価格で10万円くらいまでを想定します」。
歴史や価格にとらわれず、自由な発想を持ち合わせた時計。いい意味でフマジメな時計。なるほど面白そうだ。
でも、下手をするとそれは子供っぽいとも解釈されがちでは……?


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