OCEANS

SHARE

カジュアルウォッチ、大人の楽しみ方は?

では、大人が楽しめるカジュアルウォッチの選び方を教えていただこう。
ひとつは、デザインの面白さですね。ユニークな見た目はもちろん、デザイナーの意図が見えるような世界観を持った時計。時計専業のデザイナーではなく、ファッションデザイナーや、プロダクト全般のデザインを手掛ける人物が作った時計とか。それらは背景も含めて、十分に大人を引きつける魅力を持っています」。
プロダクトデザイン界の巨匠、ジウジアーロがデザインした時計たち。販売から数十年経っても色褪せない独自の魅力を放つ。
さらにもうひとつ、チョイスのツボがあるという。
ギミックが面白い時計。トゥールビヨンなど高級時計の複雑機構も凄いけど、そうじゃなくて。時間を見る以外に、あんなことやこんなことまでできちゃうようなやつですね。この際、それが実用的かどうかは関係ない(笑)。腕に何かの機能をつけるのって、昔から無性に男の少年心をくすぐりませんか?」
時間を見る以外のさまざまな機能を腕元で可能にした腕時計たち。その詳細は後日!
腕につけた機械で誰かと話したり、自分の現在地がわかったり、目覚ましになってくれたり。スマートウォッチが幅をきかせる現在では当たり前の機能も、登場した当初は驚き、そしてワクワクした。
「これまでがそうだったように、今では夢のような機能も、未来では実現されるかもしれませんよね。そんな信念や夢を持たせてくれる。それがカジュアルウォッチの条件、とりわけ大人が選ぶべき条件だと思うんですよ。
そう考えてみると、クォーツショックが落ち着いた1970~’80年代に傑作が生まれています。当時の未来志向も、面白い時計作りにつながったのかもしれませんね」。
「現代のスマートウォッチなどと違い、当時はさまざまな“機能”がそのまま見た目の“デザイン”として昇華されて現れていた面白さがあった」という安藤さん。
それらは、アンティークショップやフリーマーケット、オークションで見つけられるようだ。なかでも安藤さんのオススメが、東京・原宿に店を構える「ウォッチショップ エル」。高級時計もカジュアルウォッチも、時代を超える古き佳き時計を豊富に取り揃える名店だ。
では、現行のモデルでの狙い目は?


3/3

次の記事を読み込んでいます。