2019.08.21
WATCH

その造形美に息をのむ。見るたびにアートを感じる腕時計5本

世界から61ブランドが出店する日本最大級の時計展「三越ワ ールドウォッチフェア」。限定品、 稀少モデルなどとともに奥深き時計の魅力にドップリ浸れる14日間は8月21日(水)からスタート!
腕時計は、ある意味で真っ白なキャンバスである。道具としての機能を司るケース、ダイヤル、ストラップという共通の要素を持ち、それでいて計時という条件さえ満たせば、ほぼ自由な造形表現が可能だからだ。そこには、芸術家の衝動もあれば、自然から導かれた黄金比、そして、伝統的な工芸技術など、多様な美意識が込められている。それゆえ、ときに腕時計が見せる圧倒的な美に、人は魅了されるのだ。いわば、アートとの出会いと同じ感動が、ここにはある。

PIAGET
ピアジェ/エクストリームリー・ピアジェ・アーティー
稀代の芸術家を満足させた美しき造形

PIAGET ピアジェ/エクストリームリー・ピアジェ・アーティー 稀代の芸術家を満足させた美しき造形
直営ブティック限定。K18PGケース、縦43×45mm、自動巻き。385万円/ピアジェ 0120-73-1874

ブラウン管時代のテレビのようなフォルムに、4段の段差が設けられた個性的なケースデザイン。ムーブメントも自社で製造するマニュファクチュールでありながらも、ジュエラーらしい貴金属の扱いが見事なコレクションは、1970年代にアンディ・ウォーホルが愛した通称“アンディ・ウォッチ”の系譜につながる。

その佇まいを見れば、とりわけ美に対して敏感であったであろう芸術家が好んだのも納得である。粒子が煌めくラピスラズリのダイヤルが配され、同系色のアリゲーターストラップでゴールドとネイビーの対比を際立たせている。

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BLANCPAIN
ブランパン/ヴィルレ ダマスキネ
小さなスペースで魅せる職人の彫金技術

BLANCPAIN ブランパン/ヴィルレ ダマスキネ 小さなスペースで魅せる職人の彫金技術
K18レッドゴールドケース、45mm径、手巻き。1043万円/ブランパン ブティック銀座︎ 03-6254-7233

威風堂々、光り輝く黄金の龍。この荘厳な文字盤を持つアートピースは、高級時計ブランドがしばしば披露するメティエダール(仏語で、芸術的な手仕事の意)と呼ばれるジャンルの1本だ。この文字盤はブランパンが力を注ぐひとつ、ダマスキネ技法で描かれている。

ダマスキネ技法は中国で生まれ、その後ヨーロッパへと伝播された伝統工芸。ブランパンはこの技法を腕時計に応用した先駆であり、熟練の職人たちが1本1本丁寧に製作している。

まず模様をつけたい部分に溝を掘り、そこに展性の高い=薄く広がりやすい性質の24金の糸を入れ、その上からハンマーで叩き龍を作る。接着剤等をいっさい使用せず、職人の手で製作されているのだ。その姿を隠さぬよう、カットアウトされたリーフ針の佇まいも実に奥ゆかしい。

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PARMIGIANI FLEURIER
パルミジャーニ ・フルリエ/トンダ メトログラフ
自然の法則を再現する芸術の形

PARMIGIANI FLEURIER パルミジャーニ ・フルリエ/トンダ メトログラフ 自然の法則を再現する芸術の形
K18ローズゴールドケース、40mm径、自動巻き。295万円/パルミジャーニ・フルリエ︎ 03-5413-5745

雪の結晶や貝殻の螺旋、松かさの配列……。自然界に現れる美しいプロポーションに魅せられたのが、天才時計師ミシェル・パルミジャーニだ。調和の取れたデザインを追求した結果、いわゆる自然の黄金比にたどりついた彼は、時計造形の随所にそれを忍ばせている。

左右で長さを変えた非対称なラグが特徴のクロノグラフウォッチ「トンダ メトログラフ」。そのラグは横から見るとどれもしずく型で、黄金比に基づき計算された実に美しい曲線を描いている。自動巻きクロノグラフムーブメントPF315は毎時2万8800振動の高精度を誇り信頼性も高く、ふたつの香箱は42時間パワーリザーブを実現した。

自動巻きムーブメントのローターに刻まれるのは、ミシェル・パルミジャーニが考える黄金比に基づいた造形。麦の穂の配列からインスパイアされた美しい幾何学模様が彫られている。
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CORUM
コルム /アドミラル レジェンド 42
水墨画の構図からインスピレーションを得る

CORUM コルム /アドミラル レジェンド 42 水墨画の構図からインスピレーションを得る
世界限定100本。SS(ブラックPVD加工)ケース、42mm径、自動巻き。67万円/GMインターナショナル︎ 03-5828-9080

国際海洋信号旗をモチーフにしたインデックスと、ヨットのナットを想起させる12角形ベゼルをアイコンデザインにする人気シリーズの限定作は、色調にこだわった限定色の墨色が特徴。船上から視界に広がる海と、その水平線上に見える島々や船舶の合わさった風景が、デザイナーに水墨画の世界観を思い起こさせて実現したという。

濃・焦・重・淡・清という墨色の五彩で力強さと繊細さを表現。ダイヤル、インデックス、針、ケース、ストラップという異なる素材ごとに、絶妙な色の使い分けを行い、日本的な感性を力強いデザインに落とし込んでいる。

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JAQUET DROZ
ジャケ・ドロー/グラン・セコンド デュアルタイム
静謐なるブラックオニキスに漂うモード感

JAQUET DROZ ジャケ・ドロー/グラン・セコンド デュアルタイム 静謐なるブラックオニキスに漂うモード感
SSケース、43mm径、自動巻き。191万円/ジャケ・ドロー ブティック銀座︎ 03-6254-7288

12時側のインダイヤルで時と分を、6時側のインダイヤルで秒を表示するオフセンターレイアウト。秒針と同軸には、先端に赤を添えた日付表示針をセットする。加えて、第2時間帯を示すデュアルタイム機構も装備。世界地図が描かれた24時間表示リングが回転し、赤い三角マーカーでホームタイムを示す。

黒文字盤ながら余白の美を体現するブラックオニキスダイヤルに、ゴールドの縁取りや世界地図のシルバーが利いた表情は、モードな雰囲気すら感じさせる仕上がりだ。さらに現地時間を示す12時側の短針は1時間単位の調整に対応。渡航先で容易に時刻合わせが行える。


[イベント詳細]
第22回 三越ワールドウォッチフェア
期間:8月21日(水)〜9月3日(火)
場所:日本橋三越本店 本館6階ウォッチギャラリー、本館7階催物会場(7階は8月26日まで)

※本文中における素材の略称は以下のとおり。SS=ステンレススチール、K18=18金、PG=ピンクゴールド

川田有二=写真 石川英治(Table Rock. Studio)=スタイリング 竹井 温(&’s management)=ヘアメイク 柴田 充、髙村将司=文

# ブランパン# コルム# ジャケ・ドロー# パルミジャーニ・フルリエ# ピアジェ# 三越ワールドウォッチフェア# 腕時計
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