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2024.04.26

たべる

2000年代以降、ラーメンの聖地化した神戸。鶏白湯、ちゃん系……官僚のイチオシ4軒を紹介



「地方ラーメン激戦県」とは……

神戸牛から明石焼きまで、ご当地グルメも楽しめる神戸市。実は近年になってレベルの高いラーメン店が続々とオープンし、聖地化しているのだとか。

そんな神戸で今、ひと際ホットなラーメン店をご紹介!

【写真17点】「ラーメン官僚が神戸市の新店・話題店をご紹介!」を写真でチェック
案内人はこの方!
かずあっきぃ(通称・ラーメン官僚)●本職は官僚。大学時よりラーメンの食べ歩きを始める。「COWCOWのまるまるラーメン最前線」(BSフジ)、「食楽web」をはじめ、あらゆるメディアでラーメン連載を担当している。年間700杯食べる秘訣は「ラーメン以外を食べないこと」。

かずあっきぃ(通称・ラーメン官僚)●本職は官僚。大学時よりラーメンの食べ歩きを始める。「COWCOWのまるまるラーメン最前線」(BSフジ)、「食楽web」をはじめ、あらゆるメディアでラーメン連載を担当している。年間700杯食べる秘訣は「ラーメン以外を食べないこと」。

連載7回目となる今回は、兵庫県神戸市のラーメン店を紹介する。

同市は、大阪市、京都市とともに「京阪神大都市圏」の一翼を担い、海(大阪湾)と山(六甲連山)に囲まれた港湾都市。

日本の国際貿易の一大拠点として栄えた神戸港を玄関口として形成された同市は、幕末期から諸外国との親交を着実に深め、いち早く関西圏におけるファッション・グルメ・観光の中心としての地位を確立させ、現在へと至っている。

なかでも、「神戸ハーバーランド」「神戸ポートタワー」「南京町」「神戸旧居留地」といった海側から、「北野異人館街」「布引の滝」「神戸布引ハーブ園」「六甲山」といった山側にいたるまで、見応えのある観光スポットが多数存在する点は、特筆に値する。神戸市はそれらを巧みに活用しながら、開かれた異国情緒豊かな街といったパブリックイメージを築いてきた。

実際、域外からのアクセスという観点から捉えると、現在においてもなお、神戸市は“開かれた”街だ。新神戸駅、新大阪駅の2つの新幹線停車駅を活用することができ、両駅から市内までの交通網も完備されている。移動に伴うストレスが皆無に近いことは、観光地・神戸の大きなアドバンテージのひとつだろう。


2000年代以降、ラーメンの聖地化した神戸

さて、ここからが本題。そんな神戸だが、意外にも20年ほど前までは、都市の規模の割にラーメンシーンは相対的に盛り上がりを欠いていたところである。

「もっこす」、「らぁめん神戸たろう」、「丸髙中華そば 神戸二宮店」、「神戸ラーメン第一旭」など、神戸を象徴する名店もあるにはあったが、地に足のついたラーメン文化がなかなか育たなかったのだ(「楓林ラーメン」、「希望軒」、「しぇからしか」なども、神戸ではお馴染みの店だが、これらの出自は実は神戸市外)。

ところがそんな状況は、ここ数年で一変した。現在、神戸市内では、ハイレベルな新店が絶え間なく生まれ、従来の停滞が嘘だったかのような盛り上がりを見せている。

2000年代から10年代にかけてオープンした「麺道 しゅはり (2005年創業)」、「弘雅流製麺 (2008年創業)」、「つけ麺 繁田(2015年創業)」といった店舗が、現在にまでつながる“神戸ラーメンシーン”のイメージを築き上げ、のちに続く作り手が、そのイメージをしっかりと受け継ぎ、発展させていっている。

今回は、そんな神戸市のラーメン店の中で、今、特にホットな新店・話題店を紹介する。神戸観光の合間にでも足を運んでいただければ、うれしい限りだ。



神戸市におけるラーメン激戦区について、神戸のラーメン事情に詳しい方であれば、真っ先に、JR神戸線・六甲道駅近隣エリア(六甲エリア)が思い浮かぶのではないかと思う。

事実、同エリアは、2005年に開業した「麺道 しゅはり」が、これまでの神戸にはなかった先鋭的なラーメンを提供することでブレイクした。

その後、「『しゅはり』に続け」と言わんばかりに数多くの優良店が同地に軒を構え、今では、「麺・ヒキュウ」、「麺や一芯」、「いっぽし」、「ラーメン荘 歴史を刻め 六甲道」、「ダイナSOUL」、「肉スタイル林」、「丸味商店」、「鶏白湯ラーメンMUTSUKI」など、錚々たるラインナップが狭い範囲内に密集する“ラーメンの聖地”と化している。


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