「看板娘という名の愉悦」とは……日本橋茅場町。東京駅へは徒歩圏内で、証券会社が林立するいわゆるオフィス街だ。そんな街にも看板娘はいる。
店の名は「煮炊きや おわん」。おばんざいとおでんが売りの割烹居酒屋だ。
なかを覗くと、早い時間帯にも関わらず盛り上がっている。
カウンターに座ってドリンクメニューを見る。日本酒に力を入れているようだ。
「純米酒を中心に、常時8〜10種類を置いています。お料理がさっぱりめなので日本酒はがっつり純米が合うんです」。
看板娘に高知の「文佳人」を勧められた。文の佳人とはすなわち、文芸に秀で、教養にあふれた美人の意。グラスは550円。いただきましょう。
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