サウナの温度は何度が最適?種類別適正温度と入浴時間や効果の違いを解説!

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ここ数年、「サ活」「サウナ―」「ととのう」といった、サウナ関連のことばを耳にする機会が増えています。

一昔前は、サウナというと男性のイメージが強かったかもしれませんが、現在は男性だけでなく、若者や女性など、年代や性別に関係なく、利用する人が増えました。
周囲にもサウナ経験者の人がいるのではないでしょうか。
しかし、

「サウナの温度って何度がおすすめなの?」
「どのくらいサウナに入っていたら正解なの?」
「どんな種類があるの?」

といった疑問に感じることがあるかもしれません。
そこで今回は、

  • サウナの種類ごとに温度を解説
  • サウナの入浴時間と入り方

などを詳しく紹介していきます。

目次

サウナの一般的な温度って?種類別に平均温度を解説!

サウナの本場フィンランドでは、サウナ室内の温度は80〜100度に保たれています。
一方、日本では、温度が低いと40度程度、温度が高いと120度に設定されており、サウナの種類によって温度に違いがあります。

また、サウナにはさまざまな種類があり、種類によって身体への効果が違います。

そこで、今回は、以下のサウナの種類別に平均温度を解説していきます。

  • ドライサウナ
  • 遠赤外線サウナ
  • ミストサウナ
  • スチームサウナ

ドライサウナ

日本に数多くあるのが、ドライサウナといわれるサウナで、サウナストーブやサウナストーンが設置されているのが特徴です。

ドライサウナの温度は80〜100度で、他のサウナと比較してもかなり高めに設定されています。

また、湿度は10%程度となっており、高温低湿サウナと言われてます。
そのため、じりじりとするような熱を感じることができるのが特徴です。
さらに、汗をかいてもすぐに蒸発するため、べたべた感が少なく不快感がありません。

ドライサウナは、短時間で体を温めるため、全身の血行が促進されます。つまり、免疫力アップや疲労回復、肩こりや腰痛に効果があると言われています。

一方で、ドライサウナは、湿度が低いため、皮膚や目、髪の毛が乾燥し、息苦しく感じることがあります。
そのため、濡れタオルを持って入る、髪の毛にタオルを巻く、サウナハットを着用するなどの工夫をしてサウナに入りましょう。

遠赤外線サウナ

遠赤外線サウナの温度は65〜70度とドライサウナと比較すると低めの温度設定になっています。

また、湿度は35〜50%程度となっており、サウナ室内はドライサウナよりも過ごしやすい温度と湿度だと言えます。

遠赤外線とは、電磁波のなかで赤外線に分類されるもので、電子レンジやヒーターに使われることもあります。

遠赤外線のなかでも体に良いと言われているのが、育成光線と呼ばれるものです。
育成光線は、人間が生きていくうえで欠かせないもので、水と共鳴共振作用を起こしやすいため、熱が深部まで伝わりやすいと言われています。
加えて、体を直接じんわりと温めてくれるため、血行促進や代謝アップにつながり、冷え性改善やデトックス効果があります。

また、体を直接温めてくれるため、サウナ室の扉の開け閉めがあっても、すぐに体が冷えないことも、遠赤外線サウナのメリットと言えるでしょう。

ミストサウナ

ミストサウナの温度は40〜60度で低温サウナとなっています。

また、湿度は80〜100%となっており、細かい霧状のミストを室内に噴霧することで、サウナ室内はかなり潤っていることが特徴です。
そのため、保湿効果が高いサウナと言われています。
サウナ室内の温かさと蒸気で毛穴がひらきやすくなり、汗をかくことで、老廃物や皮脂が排出されやすくなり、デトックス効果が期待されています。

また、ミストにアロマや薬草を混ぜているサウナもあり、安眠効果やリラックス効果も期待できます。

ミストサウナに焦点をあてた研究結果では、ミストサウナ浴は、入浴中の血圧低下がなく、全身浴に比べて血圧変動が小さいことが示されています。つまり、身体への負担が少なく、年代関係なく入りやすいサウナといえるでしょう。

さらに、ミストサウナ入浴を続けると、肌の水分量が増加することもわかっています。

スチームサウナ

スチームサウナの温度は40〜50度で低温となっています。

また、湿度は80〜100%となっており、水を沸騰させた蒸気で室内を満たしているのが特徴です。
低温多湿サウナであるため、暑苦しさを感じにくく、皮膚や髪の毛を乾燥から守りながら、長時間サウナに入ることが可能です。

また、免疫力アップ、リラックス効果、デトックス効果に加えて、肌がツルツルになる美肌効果や、代謝アップで痩せやすい体作りが期待できます。

その理由は、サウナ室内が、潤いたっぷりの蒸気で満たされており、体の芯から温まるからです。
さらに、スチームサウナはミストサウナ同様、入浴中の血圧低下がなく、全身浴に比べて血圧変動が小さいと言われています。
そのため、身体への負担が少なく、サウナ初心者やどの年代の人でも安心して入ることができます。

サウナは座る位置で体感温度が違う!

同じサウナ室内でも座る位置によって温度が20度以上違うことがあります。

一般的に上段の温度が高く、下段の温度が低いです。さらに扉が近いところは、扉の開け閉めによって温度が低くなりやすく、扉から遠いところは高温です。
また、ヒーターなどの熱源の近くも高温になっています。

以上のことを考えると、扉から遠い上段の熱源付近は高温が保たれており、扉から近い下段の熱源から距離があるところは低温であるといえます。

では、なぜ同じサウナ室内でも上段と下段で温度が20度以上も違うのでしょうか?

それは、空気の密度が影響しているからです。通常の空気を冷やすと、冷たい空気は密度が大きくなるため、重くなります。

一方で、通常の空気を暖めると、暖めた空気は密度が小さくなるため、軽くなります。したがって、暖かい空気は上にたまるため、上段と下段で温度差が出るということになります。

そこで、次はどの位置に座るのが適切なのかを紹介します。

下段や熱源から遠い、扉に近い位置は、サウナ初心者におすすめです。
いきなり高温の位置からスタートするのではなく、まずは熱さに慣れるために、同じサウナ室内でも比較的温度が低めに保たれている下段から始めましょう。

また、じっくりと汗をかきたい人にも下段はおすすめとなっています。

一方、サウナ上級者や一気に熱さを感じたい人は、上段や扉から遠いところに座ると良いです。

ただし、上段はかなり高温になっているため我慢や無理は禁物です。しんどくなったら我慢せず、すぐ出るようにしましょう。

サウナの入浴時間はどのくらい?

一般的にサウナの入浴時間は、サウナに入ってから外での休憩(外気浴)まで10〜20分程度です。

初心者は、サウナの入浴時間を5分程度で様子を見て、慣れてきたら時間を少しずつ長くするのがおすすめです。
なぜなら、初心者は自分のしんどいと感じるラインがわかりにくく、無理をする可能性があるからです。
そのため、少しずつ時間を調整しながらサウナに入りましょう。

また、サウナの入浴時間に決まりはありません。自分の調子やちょうど良いと感じる時間を見つけながら入ることをおすすめします。

サウナには、以下のように入ると良いです。

  1. 体を洗う
  2. 湯船につかって体を温める
  3. サウナに入る
  4. シャワーや掛湯で汗を流す
  5. 水風呂に入る
  6. 外の椅子などに座って休憩をとる(外気浴):10分程度

上記の3〜6を4〜5回ほどくり返し、合計2時間程度の時間を使って、身体を「ととのう」状態にしていきます。

「ととのう」状態とは、一体どんな状態なのでしょうか?

サウナと水風呂で体は自律神経の交感神経が優位になります。
この時点で体内に分泌される物質は、アドレナリン、ノルアドレナリン、β-エンドルフィンなどです。

アドレナリンやノルアドレナリンは、心拍数や血圧上昇などの作用があり、β-エンドルフィンは、鎮痛効果、多幸感などが得られ、脳内麻薬とも呼ばれています。これらの物質が分泌され、体はいわば戦闘モードです。

一方、外気浴では副交感神経が優位になるため、体は徐々にリラックス状態に入ります。このとき、アドレナリンとノルアドレナリンは体内に残りつつ、体はリラックスした状態であり、この状態を「ととのう」と言います。

サウナに入る際の注意点としては、無理をしないことです。

アルコール摂取後や、体の調子が悪いときはサウナへの入浴を控えましょう。

また、熱い、しんどいと感じたら、無理をせず退室し休憩しましょう。
加えて、サウナに入ると大量に汗をかくため、入浴前や入浴後など、喉が渇かなくてもしっかりと水分補給をしてください。

サウナで火傷しないのはなぜ?

100度近いサウナで火傷をしないのには、いくつか理由があります。

  • 空気は液体に比べて熱を伝えにくい
  • 空気の層が皮膚を守ってくれる
  • 汗をかくこと

一つ目は、空気は液体に比べて熱を伝えにくいという性質のためです。

空気と液体では、熱の伝わり方に違いがあります。

例えば、熱いお湯(液体)に皮膚が触れると、触れた瞬間に熱いと感じます。これは、液体の熱伝導率が高く、皮膚に熱が到達するまでの時間が早いため、瞬間的に「熱い」と感じるのです。

一方で、熱い空気が体に触れていても火傷をしないのは、液体と比べて熱伝導率が低く、体にゆっくりと熱さが伝わるためです。

二つ目は、空気が皮膚を守ってくれていることです。体の周りには薄い空気の層があります。

サウナ室内では、じっと座っていることが多いため、空気の層が乱れることがなく、この空気の層がしっかりと熱さから皮膚を守ってくれており、火傷することなく、サウナに入ることができます。

そのため、しっかりと空気の層が熱さから皮膚を守ってくれており、火傷することなく、サウナに入ることができます。

三つ目は、汗をかくことです。

汗には、体温調節機能が備わっています。かいた汗が層となり、皮膚が水分の層で覆われ、皮膚が高温になるのを防ぐことができます。

また、かいた汗の一部が蒸発する際に、周囲の熱を気化熱として奪うため、体温が下がりやすくなっています。つまり、サウナ入室後のかいた汗が皮膚を守ってくれるということです。

以上の三つの観点から、100度近いサウナでも火傷をしずに、入ることができるのです。

自分にあったサウナを見つけて楽しもう!

本記事では、サウナの種類とそれぞれの温度、サウナの適切な入浴時間について紹介しました。
最後に、今回のおさらいをしておきましょう。

サウナの種類とそれぞれの温度や効果

  • ドライサウナの温度は80〜100度で、免疫力アップや疲労回復に効果がある。
  • 遠赤外線サウナの温度は65〜70度で、冷え性改善やデトックス効果がある。
  • ミストサウナの温度は40〜60度で、デトックス効果がある。
  • スチームサウナの温度は40〜50度で、美肌効果や痩せやすい体作りの効果がある。

サウナの適切な入浴時間は、人によって異なります。

初心者であれば、最初は5分程度からはじめ、徐々に時間を長くしていき、ちょうど良いと感じるラインを見つけましょう。

また、サウナに入る日の体調によっても変わるので、くれぐれも無理をしないように気を付けてください。

サウナに疲労回復やリフレッシュを求めるのであればドライサウナがおすすめです。
また、じんわりとリラックスしながら入りたければミストサウナやスチームサウナなど、サウナに入る目的に適したサウナを選んで、自分に合ったサウナ生活を楽しみましょう。

参考文献
https://www.daigasgroup.com/rd/pdf/7kouyou.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhesj/23/1/23_9/_pdf/-char/ja
『医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』加藤容崇

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