乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.281
2021.09.09
CAR

セドバン、メルセデス123、ほかには? 渋くて実用的な80〜90年代ワゴン4選

今の車とは違った味わいを持ちながら、現代的な実用性も備えた1980〜’90年代の車が今、中古車市場で引く手数多だ。

なかでもワゴンは人気の筆頭。例えばこんな4台は、渋くて実用的で絶妙にいいラインだと思う。

■メルセデス・ベンツ S123 ワゴン

ルセデス・ベンツ S123型ワゴン
ワゴンモデルは「Tシリーズ」と呼ばれていた。新車時の車両本体価格は680万〜938万円。中古車の台数は少ないが100万〜500万円で見つけることができる。

まずは、定番のW124型のワゴン(S124)のひとつ前、W123型のステーションワゴン「S123」を取り上げたい。

最善策のみを尽くすというメルセデス・ベンツの「最善か無か」時代の黄金期である1978年にデビューした、ミディアムクラスのステーションワゴンだ。メルセデス・ベンツにステーションワゴンが設定されたのは、このS123が初めてとなる。

初めてとはいえ、さすがは「最善か無か」のメルセデス・ベンツ! そう唸らざるを得ないほど、丁寧な仕事が施されている。

今見るとクラシカルなデザインながら、上品さは十分、穏やかな表情だけど重厚感はあるという、ちょうどいい塩梅なテイスト。

S123を含めて123シリーズは「世界最高の実用車」とよく呼ばれるが、実際に運転してみれば、きっとそれがよくわかるはず。今これを足にキャンプや波乗りに行ったら、最高にカッコいいんじゃない?

 

■BMW 5シリーズ ツーリング

BMW 5シリーズ(E34型)ツーリング
新車時の車両本体価格は500万〜895万円。残念ながら中古車はほとんど流通していない。

既にステーションワゴンを設定していた3シリーズに続き、BMWはこの3代目5シリーズにも初めてステーションワゴンを加えた。日本にも1992年から正規輸入されている。

上記のメルセデス・ベンツの「実用車」に対して、こちらは「ワゴンでも速いぜ!」とスポーティ感を打ち出したステーションワゴンだ。

日本に導入されたのは2.5Lの直列6気筒と、4LのV型8気筒。直列6気筒ならいわゆるシルキーシックスと呼ばれる、絹のように滑らかに回るエンジンが魅力で、V8ならスポーツカーみたいにバキューンと走る加速感が味わえる。

つまり目的地までたどり着くまでも、走りが楽しいから移動が苦じゃないってこと。

一方で、バックドアのガラス部分だけを開けられ小さな荷物の収納や、狭い場所での荷物の出し入れに便利など、速いだけじゃなく細かな気も利くステーションワゴンだ。

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■アウディ 100/200アバント(3代目)

アウディ100
アウディ100アバントの新車時の車両本体価格は500万〜895万円。中古車も、現在は見つけるのが至難の技。

3代目アウディ100/200アバントのリアウインドウが大きく寝た形状は、メルセデス・ベンツをはじめとしたほかのドイツ車とは一線を画す大きな見た目の特徴。

今見るとクラシカルというよりは、レトロフューチャーな雰囲気が心をくすぐる。

また、当時あまり謳われていなかった空力特性、つまり空気の抵抗が少ないことを特徴として主張したのが3代目アウディ100/200だ。

空気抵抗が少なければそれだけ燃費も良くなり、スムーズな走行に貢献する。以降多くの車が負けじと同車の空力特性の数値を超えようと躍起になった。ツルンとした見た目は、この空力特性を高めるためのスタイリングでもあったのだ。

写真は日本未導入だった100の上級モデルにあたる200アバント。

さらに同社独自の4WDシステム「クワトロ」を搭載したモデルも1985年に追加された。1981年から世界ラリー選手権(WRC)で活躍したアウディ・クワトロからのフィードバックだ。

このように3代目アウディ100/200は、テクノロジーによる革新性というアウディのイメージ確立に貢献したモデルだった。

 

■日産 セドリック・グロリアワゴン

日産セドリック・グロリア(Y30型)ワゴン
写真はグロリアワゴン。新車時の車両本体価格は190万〜260万円。中古車は今も70万円程度から見つけることができる。

角張ったデザインで今なお人気が高いのが、日産セドリック・グロリア(Y30型)ワゴンだ。

ラゲッジには折り畳み式のサードシートが用意され、一部グレードには当時のアメリカンワゴンのようなベンチシート&コラムシフト仕様や、ボディサイドにウッドパネルを備えたモデルもあった。

1983年にデビューしたY30型セドリック・グロリアは、現行型で言えば日産フーガの位置にあたる日産の最上級モデル。

そのため、かつての応接間のソファを思わせるような、フワッと沈むようなシートをはじめとした豪華装備を持ち、ラゲッジも国産車としては広々としていた。

アメ車ライクな見た目と使い勝手の良さから、一時期サーファーに絶大な人気を得ていた。

セドリック・グロリアのセダンは1987年に次期型(Y31型)へとフルモデルチェンジしたのだが、バンとワゴンはそのまま1999年まで販売され続けた。

つまり約16年間も愛された超ロングセラー。あの頃憧れていたという人も、たくさんいるのでは!?

 

籠島康弘=文

# BMW# アウディ# メルセデス・ベンツ# ワゴン# 日産
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