2020.09.23
CAR

国産の選択肢は2つだけ。PHEVのSUVはアウトランダーか? RAV4か? それが問題だ

環境に優しい電動車への流れはもはや避けられない。

EV(電気自動車)をはじめ、FCV(燃料電池車)、 PHEV(プラグインハイブリッド)、HEV(ハイブリッド)などさまざまなタイプが登場しているが、現段階で電動車ならではのメリットと実用性を両立しているのがPHEVだ。

PHEV化のメリットが多い大型SUV

大容量バッテリーを搭載して外部電力から車に充電できるPHEVは、普段の街乗り程度ならガソリンを一切使わず電気の力だけで事足りる。一方、週末はエンジンも使って充電のことを気にせず快適にロングドライブも楽しめる。

中でも大型SUVはフロアが広い分大きなバッテリーを積みやすく、ラゲージ容量や居住スペースはガソリン車と比べても遜色ない。加えて大型バッテリーを搭載する分、重心が低くなるので、背の高いSUVでもスポーティに走れるというメリットもある。

SUVタイプのPHEVは日本メーカーからの現在2モデル発売されている。欧州勢と決定的に違う点は、家庭用と同じAC100V用コンセントがついていることだ。車の中や旅先でスマホやノートPCなどのデジタルガジェットの充電が可能なのはもちろん、家電などを使用することもできるのだ。

アウトドアレジャーはもちろん、ウィズコロナ時代で注目されるワーケーションのベース基地として、万が一の災害時に家庭用電力供給車としても活躍できるこの機能は、ほかの電動化車にはない、ジャパニーズPHEVの大きなメリットと言えるだろう。

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■三菱「アウトランダーPHEV」

家庭で使う約10日分の電力をまかなえる

日本製PHEVの筆頭は2012年12月にデビューした三菱「アウトランダーPHEV」。アウトランダー登場以前も一部のハイブリッド車に外部への給電機能はついていたが、バッテリー容量が小さく電力を使うとすぐバッテリー上がりを防ぐためにエンジンが回っていた。

すでに電気自動車の「i-MiEV」を販売していた三菱は電気自動車のシステムをベースにした「アウトランダーPHEV」で、60.2kmのEV走行を実現。バッテリーの電力が少なくなると、シリーズハイブリッドのようにエンジンが発電した電力でモーターを動かす。

AC100V電源は最大1500Wの出力に対応。コンセントはコンソールボックスとラゲッジルームの2箇所に設置される。海や湖で遊んだり、アウトドアでシャワーを浴びたあとにドライヤーを使ったり、外でコーヒーメーカーや電子レンジも使えたりするのだ。

しかもエンジンを使って自ら発電する分も加味すると、使える電力量はガソリン満タン状態で最大一般家庭の約10日分。万が一、災害で停電に見舞われてもしばらくは電気のある生活ができるという安心感もありがたい。

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■トヨタ「RAV4 PHV」

受注ストップになるほど注文が殺到

長く「アウトランダーPHEV」の独壇場だったSUVのPHEV。ついにその牙城を崩すべく投入されたのが、「RAV4 PHV」だ。「RAV4」はまず2019年にガソリンモデルとハイブリッドモデルを日本に投入。そして2020年6月からプラグインハイブリッドモデルとなる「RAV4 PHV」を発売。EV走行距離はWLTCモードで95.0kmになる。

待望のモデルということもあり、発表と同時に生産能力を上回る購入希望者が殺到したため、発売開始後すぐに注文を一時停止する騒ぎになっている。2020年9月13日現在、「RAV4 PHV」の発売は再開していない。

「RAV4 PHV」にも最大1500WのAC100V給電機能が備わっている。「アウトランダーPHEV」との最大の違いは、駆動用バッテリーに蓄えた電気が少なくなった際の仕組み。

「アウトランダーPHEV」は電気が少なくなるとエンジンが自動で始動しバッテリーへの充電を行うが、「RAV4 PHV」はバッテリーの電気が少なくなってもエンジンを始動して発電は行わずに給電を終了する。

とはいえ、使用できる電力はバッテリー満充電で1500Wの最大出力を連続で約7時間。1時間当たり400W程度なら約20時間電気を使うことが可能だ。これだけの時間使えるなら、サーフィンやキャンプで出掛けた先でも、自由に照明も使えるし、ちょっとした調理家電やドライヤーも使える。

まるで家にいるかのように電気を使える「アウトランダーPHEV」と「RAV4PHV」は、どちらも車を使ったアウトドアでの新しい楽しみ方を体験させてくれる車になるはずだ。

高橋 満=文

# PHEV# RAV4# SUV# アウトランダー# 国産
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