乗りたかったのは、キブンが乗るクルマ Vol.52
2019.08.29
CAR

未来は電気の一択か!? エンジンの可能性を諦めないマツダが見据える先は

間もなく来る、車の近未来●近代自動車産業の始まりと言われるT型フォードが生まれて100年と少し。自動車の在り方は大きな変革期を迎えている。
これからの自分と車との付き合い方を考えるために知っておきたい、間もなくやって来る「近未来の車」のお話。

世界的に電動化が進む中、まだ電気だけに車の未来を任せるのは早い、とばかりに内燃機関(エンジン)の可能性を追い求める孤高のメーカーがある。それがマツダだ。

そんなマツダ渾身の最新作「スカイアクティブX」や歴代の名機から、これからの内燃機関の可能性を探ってみた。

日本人の美意識に通じる「引き算の美学」でデザインされた、エレガントなフォルムのマツダ3ファストバック。

日本人の美意識に通じる「引き算の美学」でデザインされた、エレガントなフォルムのマツダ3ファストバック。

エクステリアだけでなく、スッキリとしたインテリアもどこか未来感があり、走り出したらドライバーの意のままに操れる、マツダこだわりの人馬一体感はさらに洗練されているなど、魅力がたっぷり詰まっている。

さらに注目したいのは、間もなく搭載される予定のガソリンエンジン、スカイアクティブXだ。

さらに注目したいのは、間もなく搭載される予定のガソリンエンジン、スカイアクティブXだ。まだ数値は発表されていないが、2017年にトヨタが達成した世界最高の熱効率41.0%を超えると言われている。

熱効率とは投入されるエネルギーのうち、動力として活用される割合を示す数値で、要は数値が高いほど燃費が良いことになる。

なぜ電動化が当たり前というような時代になっても、マツダは内燃機関にこだわるのか。

実は環境に優しいと思われている電気自動車だが、電気を作るための燃料採掘時から発電までを考えると、特に火力発電所を多用している地域(例えば今の日本)ではガソリン車のほうが電気自動車よりトータルでのCO2排出量は少ないという計算も出ている。

ならばガソリンエンジンの熱効率を高めたほうが環境に優しい動力になると、マツダは開発を進めているというわけ。

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常にその可能性を追求してきたエンジン屋

振り返れば軽量・コンパクトなロータリーエンジンを世界で初めて量産化に成功したのはマツダだった(下の写真のコスモスポーツに搭載)。

マツダのコスモスポーツ

また低燃費に有利なミラーサイクルエンジンの量産化に世界で初めて成功したのもマツダ(下の写真のユーノス800に搭載)。同エンジンの技術はその後、デミオ(現在はマツダ2に車名変更)などに搭載されたスカイアクティブGとして受け継がれている。

さらに、最近のマツダ躍進の一翼を担う、ディーゼルエンジンのスカイアクティブDも忘れてはいけない。ディーゼルエンジンはNOxという有害物質が発生しやすいのだが、同エンジンは世界一の低圧縮比で尿素SCRというNOx後処理装置を備えなくても基準をクリアできる技術を確立した。

では今後マツダはどう動くのか。各メーカーが電気自動車に一気に向かう中、マツダはまだまだ内燃機関の可能性を諦めてはいないと思う。さらにエンジン車好きの希望でいえば、少なくとも現在噂されている新しいロータリーエンジンを載せたスポーツカー(下の写真のRX-VISION」)をボクらに見せて欲しい。

突き詰めた者だけが新しい風景を見ることができる。

そうやってエンジン車の未来を開拓していくマツダを、これからも注目していきたい。

籠島康弘=文

# エンジン# マツダ#
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