1日5食でタンパク質をこまめに摂取
――具体的な食事のルーティン、もう少し詳しく教えてください。1日の脂質摂取量を40g以下に設定しています。鮭などの脂質の多い魚や鶏もも肉は、エネルギーとして代謝されやすい午前中に摂取します。午後はささみや胸肉などの低脂質なタンパク質に切り替え、寝る前は炭水化物は摂らずにタンパク質だけを摂取します。
食事は1日5〜6食に小分けすることが大事です。筋肉を落とさずに脂肪を落としたいので、3〜4時間おきにタンパク質を入れて「カタボリック(筋肉分解)」を防ぐようにしています。筋肉がないと代謝が落ちて痩せませんから。

あと、野菜はたくさん食べます。ピーマン、玉ねぎ、ナス、モズクなんかが多いですね。飽きないように、圧力鍋で野菜だけのカレーを作り、そこに計量した肉を乗せて白米の量で調整することもあります。そのときの油はオリーブオイルのスプレーを使うか、クッキングシートを敷いて油なしで焼いています。
――食事のコントロールだけで順調に減っていくものですか?元々筋肉量が多くて代謝が良いほうなので、トレーニングで追い込めば基本的には減っていきます。ただ、停滞期は必ずあって、2週間くらいピタッと体重が変化しなくなることがあります。これは脳が「もうこれ以上落とさなくていい」とエネルギーを溜め込もうとする作用らしいんですが、そこで根気よく継続していると、ある日突然ボンと2kgくらい落ちるんです。
1日4Lの水と睡眠で代謝を上げる
――トレーニング内容も力士時代とは全く違うんですか?力士時代は「連動性」や「瞬発力」を重視していましたが、ボディメイクは特定の部位にいかに「効かせるか」という丁寧な動作が求められるので、全く別物です。

今はボディビルダーのようなスタイルで、週6回、部位別(胸、背中、肩、脚、腹筋など)に分けてトレーニングしています。パーソナルトレーナーとしての指導の合間の2時間くらいは自分のトレーニングに充てるという感じです。
――いわゆる嗜好品との付き合い方はどうしていますか?お酒もラーメンも好きですが、今はグルテンフリーを徹底しているので麺やパンは食べません。会食に誘われても「減量期なので」とお断りすることもありますね。
どうしてもお腹が空いてツラいときは、美味いものの動画を見て満足させたり、プロテインに置き換えたりして凌いでいます。
空腹時には置き換えとしてプロテインを活用することもある。
――水分摂取についてもこだわりがあるそうですね。水は大事ですよ。1日4L以上は飲みます。常に摂ったものを流すという習慣を体に覚えさせることで代謝を上げ、老廃物を出しやすくします。コーヒーも好きで毎日飲みますが、利尿作用が強く睡眠にも影響が出るので15時以降は飲みません。しっかり寝ないと痩せないので、睡眠時間は8時間、確保するようにしています。

プロテインを入れるボトル、大容量のコーヒーボトル、「ちいかわ」の白米パック、トレーニング用のゴムチューブ、手首のサポーター、腹圧をかけるためのベルトなど。トレーニングに必要なものを大きなリュックに入れて、常に持ち歩いている。
――今後の目標は何ですか?来年、ボディメイクの大会に出る予定です。今年は自分の体がどこまで絞れるか確認する試行期間と位置付けています。
元力士がボディメイクで成功する姿を僕自身が見せることで、引退してから輝ける場所があることを示したいと思っています。そして最終的には自分のジムを作り、僕にしかできないアドバイスや経験を伝えていくことが目標です。
――楽しみですね。……ちなみになんですけど、30代後半から40代の、特にお腹まわりが気になる男性に、アドバイスなんてあります?いい方法がありますよ。一番伝えたいのは「朝起きた直後の空腹時間の活用」です。朝食を食べる前に、20分から30分ほどゆっくり歩いてください。散歩がてらでいいです。エネルギーが空っぽの状態で有酸素運動をすることで、脂肪燃焼スイッチがオンになります。

あと、みなさんがやりがちなのが「炭水化物を抜きすぎること」です。炭水化物を摂らないと代謝が下がるので、燃えない体になってしまいます。ご飯をしっかり食べて、タンパク質を意識的に摂る。これがダイエットの基本です。
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現役時代さながらのストイックなトレーニングの先に、大きな目標を見据える雷鵬さん。その生き様に、今後も注目していきたい。