家電メーカーが電気自動車を造る時代
シャープ「LDK+」。
洗濯機でも冷蔵庫でもなく、シャープがミニバンを造った! ホンダフリードくらいの、“ちょうどいい”コンパクトミニバン。ベース車両はシャープを傘下におく台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループが開発した電気自動車「モデルA」だ。
同グループは他の電動ベース車両も開発済みで、既に三菱自動車にも供給が決定しているし、何といってもこのプロジェクトチーフは元日産の人。そもそも、鴻海グループのEV事業の最高戦略責任者は、かつて日産の次期社長候補だった関 潤氏だ。
展示車は大型スクリーンを備え、シアタールームやリモートワーク部屋として使える設定。
だからといって、日産車のようなミニバンを作るわけじゃないようだ。それはコンセプトカーの車名「LDK+」にも表れている。
車は走っている時間より、止まっている時間のほうが圧倒的に多い。特に平日はたいていガレージに収まっている。そこにシャープは目を付けた。だからもうひと部屋ありますよ、LDKに「+」の部屋ですよ、ってこと。
家の太陽光発電や住宅用蓄電池と組みあわせた効率的な給電・充電が可能になるそう。
部屋なら、家電メーカーの技術が大いに活かせる。今や車は、AIをはじめとする先端ソフトウエアが重要な時代。家電メーカー・シャープが培ってきた技術が、十分活かせる環境だ。
ね? 目の付けどころがシャープでしょ。
家の中の家電と連携することで、AIが住人の好みを学習。だから車のエアコンの温度も“ちょうどいい感じ”にしてくれる。
かつてダイソンが電気自動車を造ろうとして途中で頓挫したけど、果たしてシャープはどうなるか? 発売は2027年と発表されている。
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