
ゼニスが、名作アニメ『ルパン三世』に登場する次元大介の愛用時計に敬意を捧げた限定モデルの第4弾「クロノマスター リバイバル 次元大介エディション」を発表した。
2019年に始まった“次元オマージュ”シリーズは、これまで3つのモデルを展開してきた人気企画。最新作は、アニメに登場した架空の時計をより忠実に再現した意欲作となっている。
「クロノマスター リバイバル 次元大介エディション」143万円/ゼニス(ゼニス ブティック 銀座 03-3575-5861)
物語は1969年から始まる。ゼニスが世界初の高振動自動巻きクロノグラフ「エル・プリメロ」を発表し、その搭載モデルA384を世に送り出した年だ。
その2年後、日本では『ルパン三世』のテレビアニメ第1シリーズが放送を開始。主人公ルパン三世の相棒であり、クールな射撃の名手として知られる次元大介が腕にしていたのが、明らかにA384を下敷きにしながらも、実在しない“アニメオリジナル”のゼニスだった。
次元は作中で2度ゼニスを着用しており、1度目はブラック文字盤、2度目はシルバー文字盤で描かれている。
アニメーターの創作にすぎなかったこの時計を、ゼニスは2019年についに現実のプロダクトとして具現化。シリーズ第1弾はブラック文字盤に金箔をあしらった50本限定モデル、続く第2弾は200本限定の“パンダ”文字盤、第3弾はブラックとシルバーを左右非対称に組み合わせたアシンメトリーダイヤルで、いずれも高い人気を博した。
そして今回登場した第4弾では、さらなる忠実性と現代的な質感を追求。37mmケースはマットブラックのチタン製で、微細な凹凸を均一に生むマイクロブラスト仕上げにより、深みのあるダークグレーの表情を与えている。軽量かつ堅牢で、アニメの世界観に寄り添う武骨さと現代的なミニマリズムが同居する。
ベージュの文字盤にブラックのクロノグラフカウンターとタキメータースケールを配し、ベージュのスーパールミノバを塗布した針とアワーマーカーでヴィンテージ感を演出。シリーズの源流となった1970年代の空気を、現代の技術で丁寧に再構築している。

ムーブメントは、エル・プリメロの正統な系譜を継ぐキャリバー400を搭載。毎時3万6000振動(5Hz)の高振動と50時間パワーリザーブを備える名機で、300点以上から成る精密な構造はサファイアガラスの裏蓋から鑑賞できる。裏蓋には、シルエットだけで次元大介と分かるアイコニックな刻印も施されている。
さらに注目すべきは、1969年にゲイフレアー社がデザインした名物ラダーブレスレットを、マット仕上げのチタンで復刻した点だ。中央のリンクを交互に抜く構造により軽快さと快適性を両立したデザインは、オリジナルへの深いリスペクトが込められている。
*フィギュアは製品に付属しません。
「クロノマスター リバイバル 次元大介エディション」は200本限定。11月19日(水)より伊勢丹新宿店メンズ館1階ザ・ステージとオンラインブティック(日本のみ)で世界先行発売し、11月26日からは世界各地のゼニス ブティックおよびオンラインストアでも展開する。
アニメの“フィクション”として生まれた時計が、数十年を経て現実のプロダクトへと結実。ゼニスの技術と遊び心、そして『ルパン三世』のカルチャー的価値が共鳴する、ファン垂涎の1本といえるだろう。
[問い合わせ]ゼニス ブティック 銀座03-3575-5861