
正直、いくらSNAPを眺めても時計界の全世界的トレンドの理由は説明できない。当たり前である。ただし、いわゆる“ラグスポ”からドレス然としたクラシカルデザインに流れ変わってきた現状は一目瞭然。サマになる着けこなしも、しっかりチェックしていこう。
【写真7点】「時計の“レザーベルト渋デザイン”が今キテる」の詳細を写真でチェック① 圧倒的な“格”を伝える、“角”なし楕円ケースの黄金比

ジャケット、アウター、シャツ、パンツ=すべてへリル シューズ=ニューバランス 腕時計=パテックフィリップ サングラス=ジャックマリーマージュ アクセサリー=エルメス
▶Kim(キム)さんのスナップをすべて見るAden Kim(キム・テギュン)さん(38歳)まずはお隣、韓国はソウルから。ネイビーの短丈ブルゾン&タック入りデニムを合わせてグレーのニューバランスで締めた、シックな色味が際立つアーバンスポーツな装いだ。
その腕元には、パテック フィリップの大傑作「ゴールデン・エリプス」がキラリ。黄金比を採用した楕円形ケースのプロポーションは、面積は小さくとも圧倒的な“格”を物語る。

② 腕元でも軽やかさと上品さを両立

Tシャツ=エブリワン パンツ=ヤエカ シューズ=ヴァンズ 眼鏡=ソーリーアブートレグプログラム バッグ=チャコリ 腕時計=アイダブリューシー
▶水口さんのスナップをすべて見る水口裕史さん(41歳)ピッチの細いボーダーで、シンプルスタイルに大人っぽい品の良さを付与。パンツをはじめとするそのほかのアイテムを黒でまとめたぶん、カットソーの爽やかさも存分に引き立つ。
軽やかさと上品さの繊細なバランスがキモゆえ、時計のチョイスにも細心の注意を。レザーベルトとエターナルな好相性を見せる“オールドインター”なら、相棒にとって不足ゼロ!

③ 歳月を経て深みを増す、名前に反したドレス顔

Gジャン、デニム=ともにキクスドキュメント Tシャツ=ユニバーサルオーバーオール サンダル=スイコック 帽子=コロナ 眼鏡=ナーディーズ バッグ=ドッグタウン 腕時計=セイコー バングル=ヴィンテージ
▶張ヶ谷さんのスナップをすべて見る張ヶ谷鉄平さん(47歳)リラックス感と貫禄が両立する、ジャパンメイドのデニムセットアップ。そこにどんな仕上げを施すか。より今の気分に寄り添うのは、品格や格式といった味付け。時計がその証左だ。
張ヶ谷さんが選んだのは、シンプルなラウンドケースのセイコー「スポーツマン」。名前に反した大人のドレス顔は、アンティークの趣を伴侶にいっそう深みある面持ちへと昇華。

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クラシック、ヘリテージ……。時計界の潮流が温故知新へと傾く今、ドレスウォッチの存在感は増すばかり。経年変化するレザーベルトの味わい、一生使える機械式時計のありがたみ。そのどちらもが、サスティナブルな愉悦とも共鳴する。すなわち、モダンでもあるのだ。