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2025.09.20

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企業のサステナをより理解するために。「カシオ」が継続するプログラムのすべて


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連載「The BLUEKEEPERS Project」とは……

1990年代前半から環境課題に向き合ってきたカシオ。いまや温室効果ガスの削減やプラスチック問題への取り組みに加え、社員参加型のプログラムや、誰でも楽しめる自然体験コンテンツの発信にも力を注いでいる。

前編に続き、同社サステナビリティ推進室・五十嵐和典室長に、その活動の意味、そしてこれから描く未来について聞いた。
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【写真9点】「企業のサステナをより理解するために。『カシオ』が継続するプログラムのすべて」の詳細写真をチェック

カシオが手掛ける「森」とは



カシオのサステナビリティ推進室が目指すのは、環境課題への具体的な取り組みだけではない。大切にしているのは、社員やユーザーが環境問題を自分ごととして捉え、行動へとつなげられるようなプログラムの提供だ。

その象徴が、社員参加型のプロジェクト「CASIOの森」。東京都水道局が管理する奥多摩の水道水源林を舞台に、年3回の活動を実施している。都会から離れた自然のなかで、社員たちは森と向き合いながら持続可能な社会づくりを体感している。

積雪(野生動物も?)の影響で大きく傾いたヒノキ

積雪(野生動物も?)の影響で大きく傾いたヒノキ


「森を“見る”だけでなく、手を動かすことを大切にしました。有志の社員が植樹や手入れを行い、動植物が生息しやすい環境づくりに取り組んでいます。冬に雪の重みで斜めに傾いた木を起こしたり、小動物のために巣箱を設置して経年ごとに観察したり。ここは、森が健全に育つために何が必要か、そして企業として何ができるのかを学ぶフィールドなんです」。



環境活動といえば、海や川など選択肢はいくつもある。そのなかで、なぜ森なのか。

「東京都に本社や開発拠点を構える企業として、都民の生活に欠かせない“水”の供給に重要な水道水源林の保全活動に賛同したからです。その水に支えられて事業を営んでいる以上、どうやって水がつくられ、今後も守っていけるのかを考えることは意味のある取り組みだと感じました。そうした背景から、2018年にスタートしたんです」。



会社が背負ってきたストーリーから生まれたサステナビリティ活動である点も、カシオならではのユニークさだ。

「やはり百聞は一見にしかず。体験することで理解はぐっと深まります。環境問題や社会課題に自らアクションを起こせる場を用意するのも、会社の役割だと考えています。個人ではハードルを感じて一歩を踏み出しにくい人にとって、入り口になれるのではないでしょうか。

単なる場の提供にとどまらず、活動に参加して気づいたことを自分の中で咀嚼し、仕事やいち社会人としてどう実践につなげるか。そうした循環が生まれることを期待しています。課題は実は身近にあると認識し、みんなで共有していく。それが私たちならではの取り組みかもしれません」。
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