連載「実録、空き家改造計画」とは……空き家を自らフルリフォームするスウェーデン人モデルのアントンさん。
その完成度の高さはもはや趣味の域を超え、自分たちの手で空き家が様変わりすることを証明してくれる。が、数多くの物件をリノベしていく中では、のちに気づく間違いやミスも当然あった。今回は失敗談から学ぶ、アントンさん流のリノベ術を紹介しよう。
【写真14点】「スウェーデン人が経験したリノベの失敗4選」の詳細を写真でチェック 案内人はこの方!
アントン・ウォールマン●1992年生まれ、ストックホルム出身。19歳の頃からファッションモデルとして世界をまたにかけて活躍。数回の来日を経て、2019年より日本に移住。日本の空き家を自らの手でリノベーション、セルフビルドした様子をYouTubeでも配信し、2023年、『FREE HOUSES IN JAPAN』を自費出版している。Instagram:@anton.injapan
こんにちは、アントン・ウォールマンです。「失敗は成功のもと」とはよく言いますが、僕もリノベをする中でたくさん失敗をしてきました。
この「SANGENJAYA HOUSE(三茶ハウス)」も大きなミスはないけれど、作業後になって「もっとうまくプランニングすればよかった」と気づいた箇所はいくつかあります。そんな僕の失敗を通して、セルフリノベの参考にしてもらえればと思います。
① リノベの順序を失敗! 電気の導線にタイルを張ってしまった

少し見えづらいかもしれませんが、キッチンの壁の角に三角のボックスがありますよね。ここには電気線が入っていて、要はこうするしかなかったんです。
向こう(エアコンや冷蔵庫がある方)から電気線を引っ張ってきたのですが、電気屋さんがこの工事をする前に、僕が自分で内壁の作業をしちゃったんです。線を引っ張ってきたものの、上手に隠しきれないことに気づいて。追加で木の三角ボックスを作って取り付けました。

業者の人も忙しいので、(内壁を先にやったのは)日程的に仕方なかったんですけど、事前に電気屋さんとミーティングしていたら防げていたと思います。作業の順序の問題ですね。
電気の配線や水道の配管も、作業をする前に導線をきちんと確認することをおすすめします。
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