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2025.03.20

ファッション

コンセプトは“着るメガネ”。鯖江の職人技が生む「アイヴァン」の揺るぎない品格と個性

工房に響く研磨音。職人の指先がフレームを磨き、細部に繊細な彫金を刻む。そこにはものづくりに真摯に向き合う職人の情熱が込められる。

工房に響く研磨音。職人の指先がフレームを磨き、細部に繊細な彫金を刻む。そこにはものづくりに真摯に向き合う職人の情熱が込められる。


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メガネ作りの聖地、福井県鯖江市。この地に根付く百年の技と情熱が、アイヴァンのメガネには宿っている。

熟練職人の手により丁寧に仕上げられるプロダクトは、単なる視力矯正器具ではなく、“着るメガネ”をコンセプトに、洗練されたデザインと機能を兼備する逸品だ。

1972年、アイビーファッションの先駆者・石津謙介氏とともに誕生したアイヴァンは、伝統と革新を融合させて進化を遂げてきた。その品質と美意識は、80年代にロサンゼルスの名店オリバーピープルズに発掘されることで、世界へと羽ばたいた。


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当時、オリバーピープルズのMDディレクターであったケニー・シュワルツは、アナハイムの展示会で初めてアイヴァンのメガネに出会う。職人技が駆使されたフレームは、彼らが追求するヴィンテージの美学と完璧に呼応し、瞬く間にアメリカのファッションシーンを席巻。

サンセットストリートに構えた旗艦店では、多くの映画関係者やデザイナーがアイヴァンを求め、その名は一躍世界に広がっていったのだ。

アイヴァンの価値は素材の良さのみならず、職人たちの確かな技と誇りにある。機械では再現できない繊細な仕上げ、手作業による研磨、そして数値には表せない職人の勘が、その品質を確固たるものにしている。
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