
あの人がはいていたから、譲ってもらったから、教えてもらったから……。そんなバトンの受け渡しによって、リーバイスのデニムはメンズカジュアルの中心に存在し続けている。
役者・赤田耕哉さんは、服好きの兄の影響からリーバイスを知り、今も愛用している。そんな彼が信頼を寄せる至極の4本を紹介したい。
【写真22点】「舞台役者が日常使いする4本のリーバイス“501”」の詳細を写真でチェック 紹介してくれたのは……
赤田耕哉(あかだ・こうや)●1994年生まれ。東京都出身。2015年、『刑務所入ったけど何か質問ある?』にて舞台演劇デビュー。以後、舞台を中心に数々の作品に出演する。その傍ら、劇団「欠点」を結成。2020年に『そこそこ底の僕たちは』にて旗揚げし、主宰として精力的に活動中。
兄の背中を見て学んだ音楽とファッション
「ほかの家も似たようなものだと思いますが、僕の姉と母は根っからの男性アイドルグループ好き。僕はそれを横目に『確かにカッコいいけど、なんだかなあ』と。要は気に食わなかったんです。ちょっと面倒くさい子供だったんですよ(笑)」。
当時の赤田さんが羨望の眼差しで見つめていたのが、10歳上の兄である。

「兄はGREEN DAYやSUM41などが好きで、しょっちゅう家で曲を流していました。当時日本でも、Dragon AshやRIZEといったミクスチャーバンドが台頭していましたから、僕もすぐに傾倒していきましたね。
中学の終わりぐらいからバンド活動を始めたのですが、今思えば兄が聴いていた音楽をやることで、無意識に近づこうしていたのかも」。
その影響は、自身のファッション観や着こなしにも及ぶ。撮影当日の出立ちもまた、とあるバンドのフロントマンを念頭においてのものだ。

「ネルシャツや淡いデニム、そしてバンズのブロックチェックのスリッポンはRIZEのヴォーカリストのJESSEが好んでいた服装。ずっと印象に残っていて、今でも自分の中でのスタンダードになっています」。
そんな背景もあり、デニムは今なお赤田さんのワードローブの中心にある。もちろん、リーバイスはその筆頭格。同社に強い信頼を寄せるのも、また兄がきっかけだ。

「子供の頃は『アメカジ好きなおじちゃんのユニフォーム』みたいなイメージがありましたが、兄が古着店で働き始めてから家にどんどんリーバイスのデニムが増えていって、180度意識が変わりました。かっけぇー!って(笑)。
リーバイス、しかも501はデニムでも王道中の王道ですよね。僕の中では『王道に勝るものはない』という持論があって、やはり惹かれるものがあります」。
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