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肩肘張らずに着続けられるからこそ愛される 

アウトドアシーンはもちろん、古着シーンにおいてもパタゴニアは多くの人々に愛されている。その理由をファンの目線から考察する。
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「自ら“ファッションではない”と謳うくらい、根底にある意識がブレていない。自身のスタンスに則って真摯にプロダクトを作り続けているからこそ、多くの人が惹かれるのだと思います。

本格的なプロダクトだけでなく、早い時期からキッズやホームアイテムなど日常との距離が近いものを作っている印象があります。アウトドアブランドではありますが、老若男女すべての人が日常的に頼れる存在ですよね」。 
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かくゆう越川さんも“普段着”としてパタゴニアを取り入れている。 

アノラック、キャップ=ともにパタゴニア、デニム=リーバイス、シューズ=ナイキ 

アノラック、キャップ=ともにパタゴニア、デニム=グルメジーンズ、シューズ=ニューバランス


「アノラックを基本に、気温に合わせて中に着込んでいく感じ。ちょっと野暮ったいデニムを合わせれば僕のスタイルとしては完成です。イメージは’90sのストリートですね。

合わせがシンプルな分、キャップをはじめとする小物で遊びも加えます。ジッパー部分の赤もいい挿し色になるかなと」。




「今から20年ぐらい前、パタゴニアといえば本格的なアウトドア好きか、古着店のお洒落なスタッフさんぐらいしか着ていなかった印象です。10代の頃は『センスが良い』と思われたくてパタゴニアを選んでいた節もありましたが、歳を重ねた今は肩肘はらずに着られるようになりましたね。

古着シーンが盛り上がり、高値がつくことも多いと聞きますが、個人的にはパタゴニアはそういう物差しで測るものじゃない。あくまでアウトドアブランドでライフスタイルブランドなので、自慢しながら着るのではなく自然体で着る方が馴染むんじゃないかと」。



ファッションではなく、気張らずに着られる普段着。パタゴニアの本質はそこにある。ゆえに、今もなお時代を超え愛されるのだろう。

佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文

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