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2024.05.17

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「パタゴニア」グラフィックTのデザイナーが渋谷でパフォーマンス披露、その模様をレポート



アートを身近に感じる。それは、日常の豊かさを実感する瞬間でもある。例えば、Tシャツに落とし込まれたグラフィックデザイン。とりわけ、パタゴニアのグラフィックTはユニークで人気が高い。

Tシャツというキャンバスに描かれたシニカルで意義深いデザインは、自然を愛するアウトドアマンの心を掴み、アートに共感するカルチャー好きを魅了してきた。

今年4月には、そのデザインに携わっているアーティスト、ワイアット・ハーシーが来日。パタゴニア東京 渋谷にてライブアートパフォーマンスを行なった。今回はその模様をレポートしたい。

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ワイアット・ハーシーが描くパタゴニアのグラフィック

ワイアット・ハーシー●生物学者としても活動する異色のアーティスト。そのキャンバスはTシャツから壁画まで限りはなく、人間と自然の相関的で深遠な関係をユニークな作風で表現する。また、日頃からマウンテンバイクやトレイルラン、キャンプ、サーフィンと、アウトドアに生きる喜びを感じて生きるアウトドアマンでもある。

ワイアット・ハーシー●生物学者としても活動する異色のアーティスト。そのキャンバスはTシャツから壁画まで限りはなく、人間と自然の相関的で深遠な関係をユニークな作風で表現する。日頃からマウンテンバイクやトレイルラン、キャンプ、サーフィンと、アウトドアに生きる喜びを感じて生きるアクティブ派でもある。


パタゴニアはこれまで、地球を救うための行動を喚起させるアートワークをグラフィックTへ落とし込み、ブランドとしてのスタンスを発信してきた。

そんなアートの輪は広がりを見せ、多くのアーティストがブランドとの共演を果たしている。ワイアット・ハーシーもそのひとりだ。

昨年の春夏コレクションよりデザインチームに参画。地球環境や人間の営みなど、場合によってはシリアスに思えるテーマを、コミカルかつユニークなタッチで表現してきた。

彼は学生時代から生物学を専攻し、現在も自然との繋がりや動物たちへの愛を伝え続けている。その手段のひとつがアートだ。

「アートは人類の善を表現する本質的な方法」と語る彼の作品は、アウトドアコミュニティにおいて無類の人気を誇る。今季のTシャツへ落とし込まれたグラフィックデザインからも、その本質は見てとれる。



こちらは、『lose yourself(没頭する)』と銘打たれたアート。“自然の中でのアクティビティに我を忘れるほど没頭し、本当に大切なことに気付く”というメッセージが込められている。

自然の中で過ごすことにより移り変わっていく人の心やエネルギーを表現し、中央のカラフルな楕円形は人の目を模しており、その内部に太陽や山などさまざまな自然のモチーフを描いている。

眼前に広がる美しい自然を目の当たりにすることにより、自身の感性が、そして人生がカラフルに彩られていくような印象を受ける。
 
 
ワイアット・ハーシーが生活する場所は自然に満ち溢れており、時にはマウンテンバイクで、時には自らの足でその中を駆け抜けている。

そんな彼だからこそ、デザインに潜ませたメッセージにも説得力が宿る。最下段に陳列されたTシャツは、彼の身近にある自然をデフォルメし描いた。自然を楽しむ際は、隣で楽しんでいる人々への敬意や配慮はもちろん、そこに住まう動物や植物にも同等の思いやりを持つことが大切であると訴えかけている。



自然の中で楽しむ方法はいくらでもある。釣りもその一つで、今回のグラフィックでも水面に浮かんだフライ(擬似餌)に狙いを定めた魚の様子を描いた。

従来のフィッシュモチーフのグラフィックデザインとはまた違った独特のタッチで、見ているこちらも“FUN”な気分にさせてくれる。

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