物件選びのポイントは? 押し入れや壁があっても自由に改造!
家の場所と面積、そして日当たりは変えられないところですね。まずエリアに関して、僕の場合は自転車でどこでも出掛けられること、そして暮らすエリアに魅力を感じることが大事。
僕が普段住んでいる三軒茶屋の家は、最寄駅から少し離れていますが、自転車で渋谷にすぐ行けるし、美味しい飲食店やコーヒーショップもたくさんある。三茶は東京の真ん中に位置してるのにローカルな感じがするのもお気に入りのポイントです。
普段は三軒茶屋に暮らすアントンさん。新たに購入・リノベした家は今後宿泊施設として利用する予定。
面積に関してはそれほどこだわりはありません。僕が育ったスウェーデンの家は平均120平方メートル程の広さでしたが、今回仕上げた「中野ハウス」は66平方メートル(20坪)です。スペースは小ぶりでも可愛らしかったり、内装で広く感じられたりすればOK。個性がある家をつくりたいので、最終的にバランスが取れればいいのかなと思います。
日当たりはやっぱり良い方がいいですね。北欧では日を取り入れるようなデザインの家が多いので、リフォームするときも日当たりを考慮し、開放感のある作りにします。

日本の家だと大体押し入れの天井から屋根裏が見えるんですよ。この中野ハウスのベッドルームにも押し入れがありました。屋根裏に2.5メートルくらいのスペースが確認できたので、屋根裏も押し入れのスペースも活用して、開放感のあるレイアウトを頭の中で描いていって。
この部屋は買う前にイメージができてましたね。ここに押し入れがあるから、壁があるから……という枠で考えず、開放感のある作りにできるかなと考えながら物件を見ています。
スウェーデンには「新しいオーナーが家を買ったら(既存の)壁を壊す、壁がなければ壁を建てる」というような決まり文句があります。既存の枠を残さず自分らしい家に塗り替えるという考えですね。なので僕も自分らしさを取り入れた個性的な家を作りたいのです。日本では設計士に任せるところですが、家に対する考え方の違いですね。

キッチンの上の戸棚や収納扉もなくして開放感のあるシステムキッチンに変身。
家を購入するときは、結局はインスピレーションを大事にしているので、購入したあと解体作業や片付けをしながらどうゆうリノベ・デザインにするかを決めていきます。
でも日本に住んでいるし、日本が好きだから、「家の歴史を残す」というのもポイントにしてます。和室は畳を張り替えていますが、古い梁や床の間とかはそのまま活かして、できるだけ格好良く、可愛く古いものを残すようにしてます。
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