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経験値を積んで魅力に気付いた「560」

「40代になった今も、リーバイスとの絶妙な距離感は変わりません」と宮本さん。最近よくはく1本として紹介してくれたのが「560」だ。



ルーズフィット全盛の’80年代に誕生した「550」。ゆとりをとったレングスにみるオーバーシルエットが最大の特徴で、同時期に登場したシルバータブシリーズに負けず劣らず人気を博した。

その脈絡で、550よりさらに幅広いシルエットで登場したのが560だ。こちらは、膝から裾にかけてややテーパードがかけられているため、ゆったりめながらスッキリとした印象である。
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「560を手にしたのは5年ほど前。バギータイプでワタリは太いですが、先細ったシルエットなので、そこまで野暮ったくは見えません。バランス感が気に入っています。

購入した段階で切りっぱなしになっていましたが、丈感も絶妙。本来はもう少し強くテーパードがかかって見えるのでしょうが、カットされたことによりナチュラルな感じがします」。




宮本さんにとってこれが“ファースト560”。アパレルの仕事を通して知見を重ねることで、若い頃には出合わなかったモデルにも食指が動くようになったという。

「若い頃はリーバイスといえば501が基本だったので、その他のモデルはあまり通ってきませんでした。ただ、年々大定番以外のモデルや最近のモデルにも興味が湧いてきて、その流れで560を購入したんです。リーバイスには501以外にも名作がたくさんある。それに気付いてからは以前よりもブランドとしての厚みや面白さを感じるようになりました」。




宮本さんにとって560は、「大人になったからこそきたい1本」だともいう。

「本国では560は純粋な労働着らしいんです。ただ、シルエットが501と比較するとどこかファッション的で今の自分がはくとなるとちょうどいいんです。

若い頃は501を古着とミックスさせながらルーズにはくのがお決まりでしたが、40代に突入したら着こなしは考えないといけません。僕にとっては年相応にはけることが大事。ブランドの魅力を損なわず、それでいて美しく見えるのが560なんです」。
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