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2025.02.15

ファッション

「リーバイス560は年相応にはけるデニム」。古着好きPRが40代で気付いた底知れぬ魅力



みんな大好きリーバイス。本企画では、定番も、変化球も、若い頃からリーバイスに慣れ親しんできた大人たちにフォーカス。彼らの愛用品を拝見しながら、改めてその魅力を掘り下げたい。

今回、登場いただくのはMIYAMOITO SPICE代表の宮本哲明さん。古着ブームの熱にあてられてリーバイスをはき始め、今もワードローブの常連だという。そんな彼が「今の自分にうってつけ」と語る品番とは……。

【写真13点】「古着好きPRが40代で気付いた560の底知れぬ魅力」の詳細を写真でチェック
紹介してくれたのは
宮本哲明(みやもとてつあき)●某セレクトショップにて長らくプレスを経験したのち独立。ミヤモトスパイスを設立する。同社では、テクネやタンジェネットといった国内気鋭ブランドのPRを担当。その傍ら、自身でもジャケットというブランドを立ち上げ不定期にコレクションを発表している。

宮本哲明(みやもとてつあき)●MIYAMOTO SPICE代表。運営するショウルーム&ストア「ブランデット東京」でさまざまなジャンルのPRや販売を行う。テーラードジャケットのみを展開するブランド「ジャケット」を手掛け、レストランでスパイス料理の修行を行うなど「ブレンド」をテーマに活動を行っている。

古着に目覚め、「デニム=リーバイス」が常識に


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宮本さんがリーバイスと出合ったのは中学生の頃。以来、モデルは変われど常に脚を通してきたという。

「最初に買ったリーバイスは、501XXのレプリカだったと思います。知識もそこまでありませんでしたから、リジッドデニムにいろいろ合わせながら試行錯誤したり、色落ちを楽しんだりしていましたね」。

時は古着ブーム全盛。当時の熱量を知る諸兄も多かろうが、宮本青年も御多分に洩れず古着に魅了されていった。

「実家が鳥取なので、地元の古着店や大阪のアメ村に出掛けては古着を物色していましたね。いろいろ目移りはしてきましたが、古着だけはずっとワードローブにあったように思います。

大学時代には古着店でアルバイトもしていましたし、デニムの定番=リーバイスというのはもう常識でした」。



当時のファッション誌には、古着の着こなし方だけでなく、年代の見分け方や相場、どこに何が置いてあるかなども特集されていた。そんな雑誌も宮本さんの“好き”を後押しする要因だ。

ここまで聞けば、リーバイスに注ぐ愛情は相当なものかと思いきや、意外にもライトな関係だったとか。

「僕は古着マニアではなかったし、ウンチクにもさほど興味はありませんでした。周囲には詳しい大人もそんなにいなかったですしね。とはいえ洋服は好きだったので、雑誌を読み込みながら最低限の知識は一般教養として頭に入れていました」。
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経験値を積んで魅力に気付いた「560」

「40代になった今も、リーバイスとの絶妙な距離感は変わりません」と宮本さん。最近よくはく1本として紹介してくれたのが「560」だ。



ルーズフィット全盛の’80年代に誕生した「550」。ゆとりをとったレングスにみるオーバーシルエットが最大の特徴で、同時期に登場したシルバータブシリーズに負けず劣らず人気を博した。

その脈絡で、550よりさらに幅広いシルエットで登場したのが560だ。こちらは、膝から裾にかけてややテーパードがかけられているため、ゆったりめながらスッキリとした印象である。
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「560を手にしたのは5年ほど前。バギータイプでワタリは太いですが、先細ったシルエットなので、そこまで野暮ったくは見えません。バランス感が気に入っています。

購入した段階で切りっぱなしになっていましたが、丈感も絶妙。本来はもう少し強くテーパードがかかって見えるのでしょうが、カットされたことによりナチュラルな感じがします」。




宮本さんにとってこれが“ファースト560”。アパレルの仕事を通して知見を重ねることで、若い頃には出合わなかったモデルにも食指が動くようになったという。

「若い頃はリーバイスといえば501が基本だったので、その他のモデルはあまり通ってきませんでした。ただ、年々大定番以外のモデルや最近のモデルにも興味が湧いてきて、その流れで560を購入したんです。リーバイスには501以外にも名作がたくさんある。それに気付いてからは以前よりもブランドとしての厚みや面白さを感じるようになりました」。




宮本さんにとって560は、「大人になったからこそきたい1本」だともいう。

「本国では560は純粋な労働着らしいんです。ただ、シルエットが501と比較するとどこかファッション的で今の自分がはくとなるとちょうどいいんです。

若い頃は501を古着とミックスさせながらルーズにはくのがお決まりでしたが、40代に突入したら着こなしは考えないといけません。僕にとっては年相応にはけることが大事。ブランドの魅力を損なわず、それでいて美しく見えるのが560なんです」。
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