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「走ると筋肉は減る」は正しいのか



次に「ランニングをすると筋肉は減りますか?」という質問も多いですね。簡単に言ってしまえば、減ります。マラソンランナーの筋肉量が少ないのもそのためです。

仮にウエイトトレーニングで筋肉が1kg増えても、有酸素運動を加えると0.8kgに抑えられてしまう。理由は、体の疲労を回復させるためにコルチゾールが増加し、筋肉を分解してしまうからです。有酸素運動をすると、本来はもっと増えるはずの筋肉量が制限されてしまう。減るというより、邪魔されてしまうというのが正確な表現ですね。

筋肉を落とさずに体脂肪だけ落としたい人は、有酸素運動を週2〜3回の頻度にとどめることを、私はおすすめしています。それも1日30分程度が理想です。

Pixabay

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もう少し深堀りしましょう。

筋肉は「速筋線維」「中間筋繊維」「遅筋線維」の3つに分類されますが、体脂肪が少なく筋肉が多い体を目指すなら、速筋繊維を刺激すること。速筋は刺激すればするほど大きくなり、筋肥大を起こすことで代謝がアップするからです。

速筋に効く運動がまさに無酸素運動の筋トレで、逆に遅筋線維を刺激するのがランニングなどの持久系。長距離を走れば走るほど筋肉は遅筋化します。遅筋線維は大きくなりにくいので、代謝も上がらないし、脂肪燃焼もしにくい。せっかく走っても、脂肪は減りにくいんです。

初心者の速筋を刺激する宅トレメニュー



話が難しくなりましたか?ここまでの話を簡単にまとめてみましょう。
ここがポイント!
・有酸素運動をやりすぎると筋肉が減る
・有酸素運動を取り入れるなら、ランニングではなく早歩き
・有酸素運動は1日30分を週2〜3回まで
・筋肉量を落とさず体脂肪を減らしたいなら、速筋線維を刺激せよ
・速筋繊維に効くのは筋トレ
・遅筋繊維は大きくなりにくい=代謝が上がらない



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