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日本の日常に息づく「時間を大切にする文化」

日本の電車が時間通りに運行するのは、単に効率的なシステムや厳格な運営によるものではなく、「時間を守る」という文化が深く根付いているからだと思います。

この文化は電車だけでなく、日常生活のあらゆる場面に表れています。日本人にとって、時間を守ることは相手の時間を尊重し、信頼を築くための大切な要素なのです。

例えば、旅館での食事サービス。



予約した時間に合わせて料理が完璧なタイミングで提供されることはよく知られています。夕食が始まる時間に、温かい料理は熱々のまま、冷たい料理は冷たい状態で提供されます。

その背後には、お客様の時間を無駄にせず、最高の状態で料理を楽しんでもらいたいという気配りがあります。こうした細やかなサービスは、日本の「時間を大切にする」文化の一例です。


初めて日本を訪れたのは、ちょうど名古屋で桜の満開が過ぎた頃だったので、日本人の友人にお花見に誘ってもらいました。

まだまだ日本の習慣の知識が少ないラトビア人が早速ジャパニーズ時間厳守講習を受けました。

5分も予定より早く辿り着くやんと思いながら集合場所へ行くと、「遅れちゃってすいませーん! お待たせー!よし、全員集まってるよね、飲もうっ!!!」と私を連れてきてくれた友人が言ってる。



え?? 5分も早いじゃん。全然遅れてないけど。

急いでレジャーシートを敷いて、みんなにお酒を配って、「ギリギリですが予定通りに乾杯に間に合いました! それではかんぱぁーい!!」。

ただの友達との飲み会が公式セレモニーかと思うぐらい、決まったスケジュール通り行うために全員が動くことに驚きました。いや、ごめん、外国の公式セレモニーは普通に遅れます。決まった時間に開始したらすごい。

ゆっくり桜を眺めながらお酒をチビチビ飲んでるうちに暗くなってきて、花見はお開きに。そこで過ごした全員が立ち上がり、みんなで使ってた場所をたった3分ほどで片づけ、すぐに帰宅できる状態になってました。

みんながお互いの時間を大切にしたおかげで、参加した方々が気持ちよく時間を過ごし、無事に帰宅でき、いい思い出をたくさん作れた一日になりました。


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