ハイパーカーメーカー「リマック」の技術を採用
ドライブトレインとサスペンションシステムを含めたシャシーを手がけるのは、クロアチアのEVメーカー、リマック。パーツの多くは同社の「ネヴェーラ」というモデルと共用だ。それがトリノのピニンファリーナの工場に運ばれてファインチューニングされ、独自の内外装が艤装される。
車載コンピューターがドライバーのクセを学習するのも、バッティスタの特徴と説明された。
3つのデジタルディスプレイと小径のステアリングホイールが運転席に備わる(写真:Automobili Pininfarina)
ハンドルを切る速度、アクセルを踏み込む速度やタイミング、それにブレーキングなどは、それらの学習を踏まえたうえで、サポート。ドライバーの能力の範囲内で、可能なかぎり(サーキットなどを)速く走れるように、すべてを制御する。
当然、自分の思いどおりに動いてくれる感覚なので、スピードに振り回されることもない。
「公道で試乗会を行った(箱根の道を貸し切りにした)のは、サーキットのように路面がスムーズでない、一般道での快適性や操縦のしやすさを体感してもらいたかったからです」と、先のピニンファリーナのテストドライバーは説明した。
箱根ターンパイクの一般的な路面でも快適性や安定感は高かった(写真:Automobili Pininfarina)
ただし……、カーブを抜けてストレートを眼の前にしたときに、「アクセルを床まで踏んでみて」と、ピニンファリーナのインストラクターに言われた際は、心底びっくりした。自分が今までドライブしたクルマの中で、最速。まさにロケットかと思うほど、別世界の加速感だったのだ。
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