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2024.06.27

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表参道の小さな“異国”。ベトナム生まれのオーナーが営むエスニック料理店「チャオバンブー」を探訪

渡辺真史●1971年、東京都生まれ。ベドウィン & ザ ハートブレイカーズのディレクター。ローカルとインターナショナル、2つの視点で東京をクルージング。

渡辺真史●1971年、東京都生まれ。ベドウィン & ザ ハートブレイカーズのディレクター。ローカルとインターナショナル、2つの視点で東京をクルージング。


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多くの人が行き交う表参道のケヤキ並木。その一本裏側に、小さな“異国”がある。エスニック料理店「チャオバンブー」のオーナー竹内秀夫さんが、店先で出迎えてくれた。

渡辺 初めまして。僕が10〜20代の頃から食べに来ていますが、相変わらず情緒たっぷりの店構えです。

竹内 どうも。ビルの建て替えに伴い、店は新しくしましたけどね。

渡辺 表通りとはひと味違った活気があります。2021年に休業されたときはそのまま閉店してしまうのかと思ってヒヤヒヤしました。オープンは、いつ頃されたのですか?

竹内 もう30年以上は経つと思いますが、正確にはわかりません(笑)。でも、最初はこの近くの実家で、サンドイッチ専門店を始めたのがきっかけなんです。そこは今、「表参道バンブー」というイタリア料理店になっています。ここは2店目。

渡辺 ご自宅が表参道だったとは。いつからお住まいでしょう?

竹内 小学生の頃かな。実は僕、生まれはベトナムなんですよ。若い頃は世界中を旅しました。それこそ、各地の屋台で食べるご飯が好きでね。

渡辺 ここの料理も、まさに本場屋台の味。そして、カラフルな食器や椅子も“リアル”を感じさせます。



竹内 日本人の店長以外、スタッフは皆タイとベトナム出身。椅子や皿は直接現地から持ってきました。僕は昔、骨董店をやっていたから。古い照明なんかも調達したものです。

渡辺 いいですね。僕はここの腸詰めや炒め物がお気に入り。でも、メニュー数が多くていつも迷います。

竹内 オープン当初に比べると、確かに品数が増えました。もともと、前のサンドイッチ専門店のまかないで作っていた餃子と生春巻きが美味しくて始めた店。もしダメだったらイタリア料理店にしたくて、それで店名は「“チャオ”バンブー」に。

渡辺 なるほど! 店に漂う独特なミックス感は、そもそもの成り立ちに由来していたんですね。

竹内 そうかもしれません。それで徐々にタイとベトナムのスタッフが増えて、自然と料理も変わりました。

渡辺 フレキシブルで素敵だと思います。ちなみに竹内さん、失礼ですが年はおいくつですか?

竹内 78歳です。

渡辺 すごい。パワフル。昨年8月には「チャオ サン バンブー」もオープンされましたが、まだほかにも出店計画などはありますか?

竹内 今後は、若い人の独立支援など応援に回ることが多いかな。まあ、意見は言わせてもらうけど(笑)。

——開店前の取材が終わり、間もなくランチタイム。色とりどりの椅子や皿が強い日の光を受け、いっそう賑やかに輝きだした。
チャオバンブー
住所:東京都渋谷区神宮前6-1-5
電話番号:03-5466-4787
営業:11:00〜22:00 無休
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若木信吾=写真 増山直樹=文

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