最終的に、楽しみながら生きるために
――仕事も趣味も全力で取り組んでいる毎日ですが、将来挑戦してみたいことは何かありますか? あてのない旅に出てみたいんです。できれば1カ月以上かけて、社会から離れてみたいです。
映画『Into the Wild』が好きで、その中の主人公が裕福な環境を捨てて自己探求の旅に出る様子に共感しています。自分も似たような旅をすれば、新しい発見があるのではないかと感じています。
人が集まる集落に行くのもいいですし、誰もいない山の中で数日間過ごすような、さまざまな旅を経験してみたいですね。
――市原さんにとっての旅は、俳優活動においてどのような活力となっているのでしょう? スーツ15万9500円(タリアトーレ/エストネーション 0120-503-971)、ニット 3万7400円(ジョン スメドレー/リーミルズ エージェンシー 03-5784-1238)他スタイリスト私物
この世界は、何が正しいのか本当にわからないと思っています。国によってルールが変わったり、職場では上司によって求められることが違ったりします。それぞれの場所にはそれぞれの正義や常識があって、それが人によっても異なるんです。
時々、何を信じたらいいのか迷ってしまうこともあります。そんな時は、できるだけ多くの価値観に触れてみたいなと思います。いろいろな意見を聞いて、最終的には笑って過ごせたらいいなと。だからこそ、旅に出たいんです。
市原隼人●1987年2月6日生まれ、神奈川県出身。 2001年、映画『リリイ・シュシュのすべて』で主演デビュー。2004年には『偶然にも最悪な少年』で日本アカデミー賞新人賞を受賞。主な主演作品には、映画『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』『ボックス!』、ドラマ『ウォーターボーイズ2』『ランナウェイ〜愛する君のために』『ROOKIES』『おいしい給食』シリーズなどがある。近年は、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、『正直不動産』シリーズ、ミュージカル『生きる』、舞台『中村仲蔵 歌舞伎王国下剋上異聞』などに出演。また、写真家としても活動している。