ダイハツ「ハイゼットデッキバン」。ボディカラーは6色用意されている。
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すべての写真を見る 軽トラ、でもないし軽バン、とも違う。そんな、一見すると“中途半端”な軽自動車がダイハツ「ハイゼットデッキバン」だ。
けれども、この“中途半端”さが、意外とサーフやキャンプ用などにピッタリはまる。
そう気づいた人たちに“遊び車”としてガンガン使われているのだ。
電器屋さんのために生まれた無二のスタイル
後席ドアは乗り降りも荷物の出し入れにも便利なスライドドア。
そもそも、この奇妙な形は、街の電気屋さんのために生まれた。荷台は欲しいけど積載量は少なめでいいし、燃費も維持費も安上がりなほうが街の電気屋さんにとってはうれしい。だから軽トラや軽バンが理想なのだが、その際に「冷蔵庫は横に倒して積めない」という宿命があった。横に倒したままだと故障する可能性があったからだ。
そこで雨に晒したくない照明機器は室内に載せて、背の高い冷蔵庫も縦積みできる軽自動車として、1988年にハイゼットバンの派生車種「アトレーデッキバン」が誕生した。
その後「ハイゼットデッキバン」と名称が変わり、約40年経った今でも新車で買える。その間、三菱自動車とそのOEM車を扱う日産から同様の形をした車が販売されたこともあるが、今では唯一無二の存在となっている。
積んだ荷物をヒモ等で固定しやすい荷台(デッキ)。
そんなハイゼットデッキバンを愛用しているのは、街の電気屋さんだけではない。
例えば狩猟で使う人がいる。捕らえた獲物は臭いもあるので荷台に、銃などはドアを施錠できる車内に乗せられるからだ。
あるいはサーフィンやサップも、濡れ物とそれ以外を分けて載せやすいし、スノーボードも荷台に立てかけて積める。自宅から少し離れた場所に借りている家庭菜園へ、家族と出掛けるためにこの車を買った、なんて人もいる。
こんな風に、街の電気屋さんのために生まれた唯一無二のスタイルは、意外といろんな人のニーズにはまる。しかも現行型は、独自のスタイルだけでなく、使い勝手もかなり練られているようだ。
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