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すべての写真を見る 当たり前でないワイルドなシャツの着こなしは、非日常的空間の映画のスタイリングからも学べる。
あまたある名画から石川三千花さんがチョイスした不真面目キャラを紹介しよう!
映画の中の不真面目シャツ
誰でも数枚は持っていて、デザインは今も昔もさほど変わらないシャツは、ファッションアイテムの基本中の基本だ。
誰もが普通に着ているからこそ無個性になりがちなシャツを、映画の中のスターたちは、どのようにカッコ良く印象づけたのか、その着こなしのテクニックをチェックしてみよう。
まず、最初に言えるのは、映画の中でシャツをカッコ良く着崩して、自分のスタイルを持っている男とは、基本的にアブないキャラクターである。
要するにシャツをキチンと第一ボタンまでとめるような男ではなくて、不真面目に、もっといえばテキトーに着ている男なのだ。それでもカッコ良く見えるのだから、本物の個性というものだろう。
いきなりハードルが高い例えになるが、『ファイト・クラブ』の
ブラッド・ピットが着ていた柄シャツは、レプリカまで販売されたほど人気を集めたスタイルだった。
酒場の地下で秘密の拳闘集会を仕切るようなアブない男(ブラピ)のシャツは、古着のようなヨレ感があり、その柄がメイプルの葉っぱというのがヤバさを出していた。
精悍に鍛え上げられた肉体に、どこにも売っていなさそうなシャツを着たブラピのワイルドな魅力が全開だった。
ライアン・ゴズリングがシングルファーザーで酒浸りの私立探偵を演じた『ナイスガイズ!』でも、彼のラフな柄シャツの着こなしがキマっていた。インナーのランニングに重ねたモアレ柄(波紋様)のシャツは、フロントのボタンをウエストあたりまで外したいい加減さで、彼のお気楽さが表れていた。
銃をぶっ放すような荒くれ仕事のゴズリングだが、パンツに白をコーディネイトするあたりが、ワルっぽくてもナイスガイ!
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