ここに積み上げられているのは、ル・コルビュジエが晩年を過ごしたカップマルタンの“休暇小屋(カバノン)”のために、自身でデザインしたスツールだ。そのため「カバノン」の愛称で親しまれている傑作である。
2024年のミラノデザインウイークで「ボッテガ・ヴェネタ」は、ル・コルビュジエ財団、カバノンを今も生産するカッシーナ社とのパートナーシップによって、壮大なインスタレーション”On the Rocks”を実施したのだ。
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すべての写真を見る スツール「LC14 タブレ カバノン(LC14 Tabouret Cabanon)」はもともと、小屋の近くの岩場に打ち上げられていたウイスキーの木箱にインスピレーションを得たと言われている。
ダブテール(蟻組)という見事な木組みの技法により天然木のつなぎ目を際立たせ、両サイドに長方形の開口部があり持ち運びしやすく使いやすいデザインだ。
“On the Rocks”では、マチュー・ブレイジーがボッテガ・ヴェネタのランウェイのセットのために製作を依頼したLC14 タブレのカスタムエディションと、ボッテガ・ヴェネタを象徴するレザーワークを纏った新たなリミテッドエディションが登場。
レザーを用いたモデルはレッド、イエロー、ブルー、レインツリーグリーンの4色を展開。
そのすべてがモンテベッロにあるボッテガ・ヴェネタのアトリエで、職人の手によって編み上げられたイントレチャートフーラード技法で覆われている。
全体にカラーの塗料を塗布したあと、ブラックの塗料を重ね、その一部をブラシで取り除く特殊加工によってユニークかつ質感のある仕上がりを実現した、唯一無二のものだ。
木製のモデルは、日本の伝統的な手法をもとに特別な技法で焼き目が付けられ、これにより木材に天然の防腐・防虫効果を与え、同時に木目の特徴的な模様を際立たせている。
レザーのモデルは60脚、木製モデルは100脚限定で販売される。現在オンラインストアでも展開中だ。
インスタレーションのタイトル“On the Rocks”は、コルビュジエの小屋がある海岸を舞台とするタブレ誕生のストーリーと、デザインの着想源であるウイスキーの木箱を反映している。
また、ピエール・ディバッシャーにより撮影されたキャンペーンでは、レザーのタブレを手にしたり座っているアノック・ヤイが登場した。
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ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
0120-60-1966