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一度は乗っておくべき

究極のサバイバルツール。何年か前にドバイの砂漠で百数十台ものランクル集団を見たとき、心からそう思った。

ドライバーたちは「ランクルでなきゃダメだ」と口を揃える。世界の名だたるオフローダーも試してきたがランクルの性能と信頼性にはかなわなかったらしい。それを聞いて日本人としてとても誇らしい気分になった。

ランクルがヘビーデューティイメージを確立したのは“40”と続く“70”だった。いわゆるヘビー系モデルで、ステーション系(300)やライト系(プラド)とはその硬派さにおいて一線を画する。

そんな“70”がフルモデルチェンジ。カタチとシステムを崩さず変えずずっと造り続けられてきたが、昔ながらの雰囲気を保ちつつ、やや大きくなって、中身を最新式へとアップグレードした。

その手法は同じくヘビーデューティなスタイルで人気を誇るメルセデスベンツGクラスと同じだといっていい。しかもお値段およそ3分の1。

世界が羨む話である。なんて素晴らしい車を日本人は格安で買えるんだ、と。

世界のどこへ出かけても見かけるランクル。古い“70”にはクラシックカーとしての価値さえつく。そんな国産の実用車はほかにない。一度は乗っておくべき日本車だ。

モータージャーナリスト
西川 淳
フリーランスの自動車“趣味”ライター。得意分野は、スーパースポーツ、クラシック&ヴィンテージといった趣味車。所有する愛車もフィアット500(古くて可愛いやつ)やロータス エランなど趣味三昧。


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