ヴィンテージを主役から、脇役に
長尾 アメカジスタイルを貫くのもひとつの美学。それが似合う人もいますが、あえて異質なテイストを混ぜることで、スタイリングはより洗練されたものになるのでは?
必ずしもヴィンテージデニムが主役にならなくてもOK。それくらい自由な感覚のほうが、程良く力の抜けた、素敵なコーディネイトになると思いますよ。
ーーより具体的な合わせ方や色使いなどで、脱アメカジに効きそうなアイデアはありますか? 長尾 トーン・オン・トーンの使い方ですかね。例えば、色褪せたブルーのヴィンテージデニムにグレーのトップスを合わせるとき、インナーは白や黒を選ぶことが多いはず。
それを同色のグレーでトーナルにまとめるだけで、ぐっと大人っぽさが増してきます。
藤原 確かに、グレーのグラデーションというチョイスは、モダンな雰囲気になりそう!
ヴィンテージのデニム(ブランド:リーバイス 年代:1970's モデル:505 レッドライン)3万8500円/サファリ高円寺 1号店 03-5378-9230、カーディガン4万6200円、Tシャツ3万6300円/ともにジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー 03-5784-1238)、ヴィンテージの腕時計21万7800円/江口洋品店・江口時計店 03-5422-3070、靴5万7200円/パラブーツ(パラブーツ青山店 03-5766-6688)
手にした「赤耳」をこれみよがしにはく。その気持ちも十分理解できる。けれど今なら、コーディネイトの主役は上品なニットのアンサンブルにまかせて、デニムを脇役的に扱うのがベストバランス。